アンソニー・エドワーズ

マイク・コンリー「修正できればチャンスはある」

プレーオフで最初の2試合をホームで連敗したチームがシリーズを突破した例はない。そのケースはこれまで9回あったが、すべて敗退している。ティンバーウルブズはその状況に陥った後、ダラスでの第3戦も落とした。0勝3敗となったチームはこれまで154あったが、そのすべてがシリーズを突破できていない。

ルカ・ドンチッチとカイリー・アービングのコンビが織りなす連携を止めることができず、エースのアンソニー・エドワーズの活躍は散発的なものに留まり、最優秀守備選手のルディ・ゴベアも相手オフェンスの餌食となっている。ケガ人がおらず主力メンバー全員が揃っているのにマブスに太刀打ちできない。

0勝3敗は絶望的な状況で、ウルブズの選手たちはさすがに元気がない。ただ、希望を失っているわけでもない。ドンチッチが「彼らがあきらめるはずはない」と気を引き締めたように、わずかな可能性を引き寄せ、何かを起こそうとする気概は残っている。

マイク・コンリーは「今は気持ちを強く持つことが大事だ。ロープを離すことなく目の前の1試合に集中して、ミネソタでの第5戦へと繋げることだけを考える。全員がそうやって、次の試合にすべてを注ぎ込む。勝てなければ終わりなんだから、集中するしかない」と語る。

「まだ自信を失ったわけじゃない。シーズンを通してどれだけ努力し、プレーオフでどれだけ成長したか。自分たちの実力を分かっているからこそ、それを発揮できずに3連敗している今の状況にはフラストレーションを感じる。これはマブスが素晴らしいプレーをしていることもあるけど、僕らが修正できることも多い。第4戦でそれができればチャンスはあるはずだ」

0勝3敗となった154チームがすべて敗退しているという過去の数字も、コンリーの信念を折ることはない。「確率的に低いと言われるけど、ウチは才能豊かな選手が多くて層が厚い。まだ全員が最高のプレーをしているわけじゃないんだ。シリーズを勝ち抜く可能性はあると信じているよ」と彼は語る。

「正直に言うと、あまり眠れていない」とコンリーは言う。「ここまで来るのがどれだけ大変か分かっているから、このチャンスは絶対に逃せない。だからこそ次の試合に集中したいんだ。プレッシャーは感じるけど、そういう時こそチームに貢献したいという気持ちは強くなる。気持ちのバランスを上手く保ち、プレーを楽しみたい」

アンソニー・エドワーズはサンズとのファーストラウンドで平均31.0得点と爆発。ナゲッツとのセカンドラウンドでも27.7得点を記録したが、マブスとの3試合は22.0得点と数字を落としている。苦戦する中で、シュートアテンプトを少し減らしてアシストの比重を増やすなど調整を重ねているが、彼はそれも楽しんでおり、その姿勢は窮地に立たされた今も変わらない。

0勝3敗となった試合後の会見でも、彼は「空が落ちてくるわけじゃない」と言い、笑顔まで見せた。「僕はいつもポジティブで、いつもハッピーだ。ネガティブになんてなりようがないよ。一度に一つずつしか勝つことはできない。そうやっていけるよう頑張るだけさ」

指揮官クリス・フィンチは言う。「3試合とも良い戦いはできていて、クロージングだけが問題なんだ。ターンオーバーをせず、シュートを決めるだけ。選手たちは戦う姿勢を取り続けている」