過密日程も、金近は「試合が毎週あるので、楽しくやっています」
3月8日、フィリピンのセブにて『EASL Final Four 2024』が開幕。千葉ジェッツは決勝進出をかけ、ニュータイペイキングス(P.LEAGUE+・台湾)と対戦する。
千葉Jは3月6日に群馬クレインサンダーズと対戦し、翌日にフィリピンへ移動。到着したのは夜で、空港からそのまま会場であるフープスドームに向かい、前日練習を行った。世界的に見ても稀有な連戦というBリーグのタフなスケジュールに加え、長いフライトなど、選手のコンディションが危惧されるが、富樫勇樹は意に介さず、逆に試合数が多いことのメリットに目を向ける。
「もちろん、僕というかチームとして(疲労が)ないわけではないです。でも特に(Bリーグの)前半戦はこのEASLのゲームでちょっと救われた部分もあるかなと思っています。若手も多い中、1試合でも多くすればするほど、こうやって経験を積むことができます。コロナで15試合できなかった時(2020-21シーズン)は、最後にその差(試合数)が出たと感じるので、僕の中ではプラスにとらえて試合をしています」
若手が多い千葉Jの中でも期待がかかる金近廉も、富樫と同様にこのハードスケジュールをプラスにとらえるどころか「試合が毎週あるので、楽しくやっています」と笑顔を見せた。「初めて(のシーズン)なので、日程的にもこれが普通みたいな感じです。でも勇樹さんも言った通り、若手が多い中で、こういうふうに国際試合だったりいろいろな経験ができるのはすごく良いことです。外国籍選手が1人出れないので、その分日本人選手の役割が増えると思うので、そこもしっかり頑張りたいです」
前日会見では、千葉Jに関する質問の際に富樫の名前が多く挙がった。富樫は「アジアで何かを残したわけではないので」と自身の高い注目度に対して謙遜したが、「フィリピン代表もそうですし、韓国代表とも会話はしてきたので、その中で対戦するのを楽しみにしてくれるのはありがたいです」と語った。
千葉Jが対戦するニュータイペイキングスには、NBAで『リンサニティ』と呼ばれる一大ムーブメントを巻き起こしたジェレミー・リンが所属している。前日練習で汗を流し、会見では高いオフェンス力を持つ千葉Jに対し「ディフェンスでのチャレンジとなる」と語った。出場するかどうかは不確かだが、富樫は「NBAで彼が活躍している時にテレビで見ていたので、彼と同じコートに立てることをすごく光栄に思いますし、楽しみにしています」と目を輝かせた。
そして富樫は「この6試合(予選)はかなりシュートが入っていて、ボールがすごく合うみたいです。期待していてください」とEASLとの相性の良さを強調しつつ、必勝を誓った。「台湾のチームを相手に良いプレーができたら。こチームのレベルアップとともに、優勝を目指したいと思います」
予選を唯一全勝で突破した千葉Jは優勝候補と見られているが、選手たちに気負いはない。千葉ジェッツvsニュータイペイキングスは日本時間21時に開始となり、勝った場合は10日にソウルSKナイツvs安養正官庄レッドブースターズの勝者と決勝戦を行う。