アンソニー・エドワーズ

カール・アンソニー・タウンズ離脱で危機に

現地3月7日、ティンバーウルブズはペイサーズとの接戦を制した。前半に大量リードを奪うも後半にはペイサーズの反撃を浴びて接戦に。それでも105-105で迎えたラスト1分半でアンソニー・エドワーズが3本のシュートを連続で成功させてリードを奪った。

残り7秒からのペイサーズ最後の攻め、タイリース・ハリバートンが作り出したファストブレイクからアーロン・ネスミスがマイク・コンリーを華麗なユーロステップでかわしてレイアップへと持ち込む。これが決まれば同点で延長へ、というシュートだったが、背後から飛び込んだエドワーズがブロックショットに成功。こうしてウルブズが113-11で勝ちきった。

全速力で戻り、跳んだブロックショットの際に、ネスミスと接触したことでエドワーズは空中でバランスを崩してコートに叩き付けられたが、全く動じることなくチームメートの祝福に応えた。「僕は痛みに強いんだ」とエドワーズは試合後も興奮した面持ちで語る。「激しく落ちたけど、僕はタフな男だからね」

エドワーズは35本ものフィールドゴールを放ち、18本を成功させて44得点を記録。欠場しているカール・アンソニー・タウンズの分までオフェンスを引っ張る堂々のプレーだった。

こうして接戦を制したウルブズは西カンファレンスの首位に返り咲いた。しかし、悪いニュースもある。「左膝の痛みでペイサーズ戦を欠場する」とだけ発表されていたタウンズのケガは半月板断裂で、来週に手術を行うことになったのだ。

キャリア9年目のタウンズは今シーズン60試合に出場し、32.8分のプレータイムで22.1得点、8.4リバウンド、3.0アシストを記録。ルディ・ゴベアと組むことで強力なリムプロテクト能力を発揮するとともに、ポストアップからのプレーメークなど彼がアクセントを加えることでオフェンスに多彩さをもたらしている。

タウンズは4週間後に再検査を受けて復帰時期が決まるが、プレーオフ序盤で戻って来ることになりそうだ。その間はペイサーズ戦でそうだったようにカイル・アンダーソンがパワーフォワードの先発に入り、ベンチから出るナズ・リードのプレータイムが伸びることになる。

ウルブズには2017-18シーズンの苦い記憶がある。この時期にエースのジミー・バトラーが半月板断裂で手術を受け、プレーオフには間に合ったのだが、バトラー不在の間に3位から8位へと順位を落とし、プレーオフのファーストラウンドで首位ロケッツと対戦することに。全盛期のジェームズ・ハーデンがクリス・ポールと組むロケッツに対抗できず、1勝しか挙げられずに敗退となった。そして、この間のチームの不甲斐なさに激怒したバトラーが若い選手たちに喝を入れたのだが、そのやり方が激しすぎたことでチーム内に対立が生まれ、翌シーズンにウルブズは空中分解へと至る。

西カンファレンスの上位争いは大混戦で、ウルブズは首位に立っているが2位サンダーは0.5ゲーム差、3位ナゲッツとは1.5ゲーム差しかない。開幕からここまでの63試合で主力に大きなケガなく戦ってこれた結果として現在は首位に立っているが、ラスト19試合は踏ん張りどころになりそうだ。