タイリース・ハリバートン

スキルズチャレンジで優勝「勝てて良かった」

インディアナポリスで開催されている今年のNBAオールスターの顔は、地元ペイサーズのタイリース・ハリバートンだ。まだNBAキャリア4年目の23歳、キングスでもペイサーズでもプレーオフを経験していない彼は『スターになったばかり』の感があるが、2年連続のオールスター選出であり、急成長するペイサーズのエースとして実力と知名度を急速に伸ばしているところ。その彼はオールスター・ウィークエンドの様々な場所に引っ張りだこで、それを彼自身も大いに楽しんでいる。

スキルズチャレンジには『チーム・ペイサーズ』として、ハリバートンとマイルズ・ターナー、ベネディクト・マサリンが出場。勝負はトレイ・ヤング、スコッティ・バーンズ、タイリース・マキシーの『チーム・オールスター』とのタイブレークにもつれた。これはどちらのチームがより早くハーフコートショットを決められるかを競うもの。ハリバートンはここで『チーム・オールスター』より20秒早くシュートを決め、チームに勝利をもたらした。

もちろん、本拠地のゲインブリッジ・フィールドハウスは大盛り上がり。最後こそハリバートンが締めくくったが、戦いの途中ではチームワークで効率良くポイントを稼ぐなど、好調なレギュラーシーズンで見せているような連携の良さ、互いに協力し合う姿が見られた。

「良い気分だよ。ファンの多くが僕らの成功を望んで盛り上げてくれた。勝てて本当に良かった」とハリバートンは言う。「このオールスター全体が、僕らにとってエキサイティングなものなんだ。地域社会のためにいろんな活動ができて、もちろんバスケもする。他の場所から来た人たちにこの街の素晴らしいところを見てもらえるのも良いことだ」

ただ、スキルズチャレンジ優勝に気を良くして臨んだ3ポイントシュートコンテストでは不発に終わり、ハリバートンはファーストラウンドのタイブレークで敗退。「タイブレークの出来はひどかった。理由はよく分からない。今日は僕の日じゃなかったということかな」とハリバートンは悔しがるが、それでも表情は楽しそうだ。「来年また頑張ろうと思う。呼んでもらえる限りは出場し続けるよ。最終的には優勝して3ポイントシュートコンテストを引退したい」

そして、オールスターウィークエンド中で数多くの取材に応じる中で、ハリバートンはアメリカ代表としてパリオリンピックに参加するかどうかを質問されると「僕の目標は、車輪が外れるまではアメリカ代表でプレーすることなんだ」と答えている。これはケビン・デュラント、バム・アデバヨ、アンソニー・デイビスに続くオリンピック出場宣言となる。

アメリカ代表は候補選手を決めただけで選手に正式な参加要請を行っておらず、それらが動き始めるのは少なくともNBAのレギュラーシーズン終了後となりそうだが、ハリバートンは昨年のワールドカップに続き、代表活動でもファンを楽しませてくれそうだ。