「ネッツ在籍時、僕たちは何か祝うようなことを成し遂げた訳じゃない」

サンズは現地31日、アウェーでネッツと対戦する。昨シーズン途中にネッツからサンズへと移籍したケビン・デュラントにとっては、初の古巣凱旋試合となるが、本人はトリビュートビデオなど、自身への特別な対応を望んでいない。

現地29日の試合後、デュラントは次のように語っている。「自分が(特別対応に)値するための何かをしたのだろうか? 僕はただの一人の選手でしかない。何か他の選手と違う扱いを受けるようなことをしていない。試合が始まったらみんなが僕を見るだけだ」

また、デュラントは「試合はコートに立っている全ての選手のものだ」と続ける。「僕だけのものじゃない。ネッツには3〜4年いたけどその間、僕たちは何か祝うようなことを成し遂げた訳じゃない。それが僕の気持ちだ」

本人が語るように、チームをファイナル連覇に導いたウォリアーズ時代、リーグ下位に低迷していたチームをファイナルに導いたサンダー時代と違い、ネッツ時代の彼はこれといった実績を残していない。また、故障を繰り返して多くの試合を欠場し、首脳陣との不協和音やトレード志願報道などオフコートでの騒動のほうが目立っていた感は強い。そしてリーグに大きな衝撃を与えた約1年前のトレード。ネッツのファンにとってデュラントは、チームを何度も振り回したトラブルメイカーの印象のほうが強いだろう。

「もっと時間があれば特別なことができたと思うが、その時間がなかった。それではファンと繋がることはできない」。こう語っているようにデュラントも、ネッツのファンと相思相愛の関係を構築できなかったと感じている。果たして、ネッツのファンはデュラントが出てきた時にどんな反応を示すのか。過去のいざこざは水に流して歓迎するのか、それとも強烈なブーイングが起こるのか、1つの大きな話題となるだろう。