新たな評価基準はスタッツと勝敗への影響?
毎年のように、NBAオールスターゲームに出場する選手が決定した後には、落選した選手に関する議論が盛んになる。
今年で言えば、最も話題を集めたリアクションを示したのは、昨シーズンの年間最優秀守備選手賞に輝いた、ジャズのルディ・ゴベアだった。リザーブ落選決定後、メディアからの質問に答えていたゴベアは、悔しさのあまり涙を流し、言葉を詰まらせた。
ジャズ指揮官のクイン・スナイダーも、ゴベアの落選に落胆し、次のようにコメントしている。
「ルディ・ゴベアは間違いなくオールスターに含まれるべきだ。彼は、試合にインパクトを与えられる選手の一人。これは明らかであって、私個人の主観ではない。つまり、オールスターを選出するシステムに欠陥があるということだ。守備に対する評価について耳にすることがあっても、どうしたって得点の方が高く評価されてしまう。ルディはリーグでベストなディフェンシブプレーヤーだ。それにスクリーン、フィニッシュ、スペーシングを見れば、オフェンスでも力のある選手だ」
スターターはファン、現役選手、メディアの投票によって決まるのだが、リザーブは各チームのヘッドコーチ投票で決まる。選出された選手と、落選した選手の差は紙一重。それでも、選手からすれば、どうして自分が含まれなかったのかと思ってしまう。
そこで、ゴベアが所属するジャズのGM、デニス・リンジーが、新たな選出方法を提案した。地元ラジオ局の番組に出演したリンジーは、ヘッドコーチ、元NBA選手、スカウト、解説者、メディアメンバーで構成される委員会を設け、一般的なスタッツ、より細かなスタッツ、チームの戦績に与えている影響、選手の人間性などを考慮して選出する方法を提案。
これにリーグがどう応えるかは分からないが、毎年同じ議論が続く以上、何らかの対応が必要かもしれない。