「彼がコートにいる時の私たちはリーグトップ5、6くらいのトランジションチーム」
ネッツのベン・シモンズは、現地11月6日のバックス戦に出場したのを最後に背中の痛みによって欠場が続いている。『New York Post』紙は、彼の代理人の見解として、手術や長期離脱を強いられるものではないと伝えている。ただ、少なくとも復帰まで最低1週間以上はかかる模様だ。
ここ数年のシモンズは故障に苦しめられている。2021-22シーズンは前所属先であるセブンティシクサーズの首脳陣との不和からのホールドアウトを続け、シーズン途中にトレードでネッツへ移籍したが、背中の故障から全休を余儀なくされた。また、昨シーズンもわずか42試合の出場と不完全燃焼に終わった。今シーズンは開幕から中心選手の1人として躍動していたが、古傷の背中を痛め、無念の戦線離脱となっている。
現地14日の試合前会見において、シモンズについて尋ねられたネッツのジャック・ボーンヘッドコーチは、「彼が治療を受けていたので、冗談を言おうとした。私たちは、何度かメッセージのやりとりをしているんだ」と、普段からコミュニケーションを取っていると語る。
そして、次のようにシモンズは、チームに欠かせない戦力だと強調する。「どんな選手もプレーをして、チームに貢献したい。ケガをしたくないものだ。私たちはチーム全体が健康な状況で、一緒にアイデンティティを作り上げることを目指している。彼もアイデンティティの一部なんだ」
さらにボーンヘッドコーチは、シモンズがもたらすポジティブな効果を具体的に語る。離脱前の彼は6試合出場で平均6.5得点、10.8リバウンド、6.7アシストを記録。リバウンドを取って自らボールプッシュができるシモンズの存在によって、アップテンポなオフェンスを展開できていた。
「ベンは、彼ならではのスタイルでチームにかけがえのない要素をもたらしてくれている。彼がコートにいる時の私たちはリーグトップ5、6くらいのトランジションチームだが、彼がいないとリーグワースト5くらい。彼がいる、いないで異なるチームになっている。ベンがいない場合、もっとハーフコートの遂行力を高めないといけない」
具体的な復帰時期は不透明だが、少なくともシモンズは今シーズンの戦力として計算できなくなるような重症ではない。紆余曲折を経て、ようやく本来の輝きを取り戻しつつある彼が、なんとか長期離脱なく今シーズンを戦い抜けることに期待したい。