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あくまで残留が前提「今チームを離れるのは自分勝手」

大規模なチーム改造も効果が出ず、シーズン中盤になってトレードの噂が絶えないカーメロ・アンソニー。本人のフラストレーションも増すばかりで、「これからのことはフロントオフィスの仕事」と投げやりな発言をするようになった。

報道に煽られた部分も間違いなくあるが、もしチームがクリスタプス・ポルジンギスを中心に再建の道を選ぶのなら、契約に含まれているトレード拒否条項を破棄しても構わないとまで言い始めた。

アンソニーは今週始めに球団社長のフィル・ジャクソンと話し合いを持ったが、その内容は建設的ものにはならなかったと報じられている。32歳という年齢を考えれば、全盛期でいられるのもあと数年。まだ一度も味わったことがないNBA優勝を求め、より勝てるチームに本人が移籍を希望したとしても、誰も異論はないだろう。

だがアンソニーは、勝ち負けを繰り返している今のチームに背を向けることを良しとしていない。『Newsday』に対し、「今はチームを離れることを考えるのは難しい。シーズン中盤戦の真っ只中にいるからね。勝ったり負けたりが続く状況、チームが困難から抜け出そうともがいている中で、『俺は出て行く』なんて言えない。それは、今チームで頑張っている選手に対して自分勝手だと思う自分もいる」と語った。

「個人的には、どうすれば今の状況を克服できるかを真剣に考えないといけないと思っている。可能性があることを全部並べて、機能する方法を見つけ出すつもりだ」

賽はジャクソンに投げられた。アンソニーを残しプレーオフ進出に向けて戦い続けるのか、今シーズンを諦めて若手中心の再建を選択するのか、答えは二つに一つしかない。