ドワイト・ハワード

性格に難があるも、今の選択肢の中では最善の戦力?

フロントコートの層を強化したいウォリアーズは、来週にドワイト・ハワードをクラブ施設に招いて面談を行う。

ウォリアーズのセンターは、ここ2シーズンで150試合に先発したケボン・ルーニーが1番手。2番手はドレイモンド・グリーンを使ったスモールラインナップとなる。グリーンも、それに続くダリオ・シャリッチもウォリアーズのスタイルには合っているものの本職のセンターではなく、リムプロテクト能力は足りない。

アンドリュー・ボーガットにザザ・パチューリア、デイビッド・ウェスト、デマーカス・カズンズ。これまでもウォリアーズはスモールバスケットを武器としながら、高さとフィジカルを武器にゴール下で肉弾戦を繰り広げるクラシックなセンターを試合の要所要所で活用しており、今回この役割をハワードに託せるかを見定めようとしている。

それでも、まだ検討段階であるにもかかわらず、ハワードの名前が出た途端に賛否両論が巻き起こっている。NBAキャリア18年の経験があるとはいえ、37歳のハワードに、期待に応えられるだけの力が残っているのかが。また過去の控えセンターは脇役に徹するタイプだったが、何事にも派手さを求めるハワードがウォリアーズの文化にフィットするのか。

その一方で、トレーニングキャンプ開始までに獲得できる控えセンターの中で、ハワードが最も良い選択肢という意見もある。控えであることを受け入れ、限られたプレータイムでハッスルすれば、今もハワードはNBAのトップレベルで戦える。西カンファレンスを支配しつつあるナゲッツに対抗するため、二コラ・ヨキッチ対策としての期待もある。

スティーブ・カーはアメリカ代表ヘッドコーチとして、クラシックなセンターのリムプロテクト能力がいかに重要かを痛感したばかり。ハワード以外の候補者はトニー・ブラッドリー、ドウェイン・デッドモン、デリック・フェイバースといったところで、ハワードと比べてインパクトに欠ける。面談してハワードのやる気と自己犠牲精神が確認できれば、10月のトレーニングキャンプにハワードは参加することになる。

昨シーズンを台湾リーグで過ごしたハワードにとって、NBA復帰は一番の望みだろう。それがウォリアーズで、優勝のためにプレーできるのであれば大成功と言える。そのためにはレイカーズの優勝に貢献した時のように、控えの役割を受け入れることに異存はないはず。契約を勝ち取れたとしても無保証のベテラン最低保証額になるはずで、結果を出し続けて信頼を勝ち取らない限り、ウォリアーズ在籍は短いものとなる。そうならないためにも、彼は必死でチームに貢献しようとするはずだ。