オースティン・リーブス「40分の試合で113点も取られたんじゃ勝てない」
ワールドカップ準決勝、ドイツはデニス・シュルーダーが開幕前に「僕らは一体感のあるプレーをする」と語った通り、チーム全員でハードに戦い、アメリカを打ち倒した。
前半を終えて59-60というペースの速い点の取り合いは、後半になっても変わらなかった。それでもドイツはアメリカにスイッチを強いて、ゴール下ではダニエル・タイスが強さと高さを生かし、シュルーダーがビッグマンとの1対1を作るとスピードで仕掛けて優位を作っていく。
ドイツがスイッチで作ったミスマッチを突いてくることは容易に想像できたが、有効な対策を見いだすのは難しい。シュルーダーとフランツ・バグナーのドライブを止められず、アメリカのディフェンスがそちらに集中すれば、アンドレアス・オベストが3ポイントシュートを射抜いた。
アメリカも残り5分半で12点のビハインドを背負う状況から猛反撃に出るが、オフェンスのギアは上げてもディフェンスの課題は変わらなかった。残り1分半でオースティン・リーブスのフリースロー2本で107-108と1点差に迫るも、シュルーダーのアシストからオベストが3ポイントシュートを決めてアメリカの反撃を断ち切った。
リバウンドはアメリカの28に対しドイツが30と互角だったが、セカンドチャンスポイントでは8-25とドイツに圧倒された。オースティン・リーブスは言った。「40分の試合で113点も取られたんじゃ勝てない」
22得点を挙げたフランツ・バグナーは「ドイツにとって歴史的な勝利だ」と喜び、アメリカにはない継続性を勝因に挙げた。「僕にとっては2度目の代表参加だけど、他のほとんどの選手は代表チームで何年もプレーしている。その経験が大きな助けになった。去年のユーロバスケットでは負けてしまったけど、そこからチームとして成長できたことが素晴らしいと思う。だけど大事なのはあと一つ勝つことで、そうなればスーパーハッピーだ」
アメリカを破ることは大きな成功だが、彼らの目標はあくまで優勝だ。試合後のロッカールームは大騒ぎだったが、一夜明ければ気持ちをリセットし、セルビア代表とのファイナルに向けた準備をスタートさせるはずだ。