ウインターカップに『津幡旋風』、ビビらずに粘って走るバスケットを貫き4強進出

2018/12/26
プレーヤー
11668

県立津幡

文=鈴木健一郎 写真=日本バスケットボール協会

「ディフェンスで粘るぞ。あとは走るぞ」

ウインターカップに『津幡旋風』が吹き荒れている。県立津幡は初戦で安城学園を破ると、昨日は聖カタリナ学園、今日は高知中央を撃破。開幕前の目標に掲げていた『ベスト4進出』を果たした。

立ち上がりは高知中央の留学生プレーヤー、ジョシュアムフォン・オボングテミトペのインサイドを止められずにビハインドを背負ったが、守備から立て直す。「ボールを持っている子に簡単にパスさせない、シュートさせない。ボールマンプレッシャーを徹底的にタイムアウトで伝えました。ウチはディフェンスのチームなので、留学生を止めるのが難しくて30点40点は取られても、あとの選手にはディフェンスで粘るぞ、と。あとは走るぞ、ということしか言っていません」と東山耕平監督は振り返る。

ジョシュアはコンスタントに得点を重ね、37得点を奪ったが、得点されてもすぐにリスタートしてアグレッシブな姿勢を失わず、食らい付く。守備で粘ってトランジションからの速い攻めが出始るようになると、県立津幡に流れが傾いた。

「最初の安城学園さんが大きな山だったのですが、そこをクリアしたことが選手の自信になりました」と東山監督は言う。堅守も速攻もどのチームも掲げるものだが、ビハインドを背負っても自分たちのスタイルがブレないのは自信があるからこそ。「そこは選手のハートですね。精神的な部分でまず勝たないことには、技術だったりはついてこない。人間を育てるところからバスケットを作り上げているのが津幡高校ですから、それが今日結果になったのだと思います」

公立高校なので、留学生がいないのはもちろん、全国から有力な選手を集めることもできない。そのチームがウインターカップで勝ち上がっている。「地元でバスケットを頑張りたい、勝ちたいという選手が集まってくれます。その出会いを大切に。勝つのもうれしいですが、人間的に成長してくれていることが一番の喜びです」

県立津幡

「出だしから思いっきり自分たちのバスケットを」

チームトップの20得点、さらには7リバウンド5アシストとオールラウンドな活躍で勝利に貢献した清水桃佳は「組み合わせが決まった時からベスト4を目標にして練習してきました。1試合目が安城学園さん、2試合目が聖カタリナ学園さんで、すごく苦しい山で正直驚いたんですけど、初戦からああいうゲームをしてここまで来れたのはうれしいです」と勝利を喜ぶ。

「組み合わせを見た時はショックというか、ビビりました」と認める清水だが、そこから積み上げた練習量が自信になった。「実際に試合してみたら、みんな負けることを考えずに思いきりできました。ビビらないで戦うことができたのが一番良かったと思います」

こうしてウインターカップで3つ勝ったことで、センターコートで試合をする権利を得た。「明日もビビらないで、出だしから思いっきり自分たちのバスケットをやって、悔いが残らないようにしたいです」と清水は言う。

東山監督も「あとは暴れるだけです。ここはぶつかっていくしかない。胸を借りるつもりで思いっきりチャレンジさせたい」とセンターコートへの意気込みを語る。

明日の準決勝、相手は岐阜女子。ライバルの桜花学園が敗退したことでウインターカップ制覇へとグッと近づいたと言える『2強』の一角の足元をすくうことができるか。いずれにしても県立津幡は、相手がどこであれビビることなく自分たちのバスケットを貫く。