30得点13リバウンドと孤軍奮闘するも、チームは攻守とも機能せず
セルティックスと対戦しているセブンティシクサーズは、1勝1敗でホームに戻っての第3戦で102-114の完敗を喫した。立ち上がりからインテンシティでセルティックスに上回られ、第2クォーター途中からはずっとビハインドを背負っての完敗。両チームともにシュートタッチがさほど良くない中、プレー強度で劣っては勝機は見い出せない。
シクサーズのエース、ジョエル・エンビードはシーズンMVPに輝き、その受賞セレモニーを試合前に行った。彼にとってもファンにとっても素晴らしい瞬間だったが、肝心の試合に勝てないのでは意味がない。
エンビードはフィールドゴール19本中9本成功、積極的にリングにアタックして12本のフリースローを得て11本を決めた。30得点、13リバウンド、4ブロックはいずれもゲーム最多の数字とMVPに相応しいパフォーマンスだったが、チームが勝てないのでは喜べない。
「素晴らしい瞬間だったし、感情に流されることなく良い形で試合に入ることができたと思うけど、勝っていればもっと良かった。今は1勝2敗からどうやって勝つかを考えなきゃいけない。僕にとって次のステップは、チームメートを引き上げることだ」
エンビード以外は揃って低調だった。第1戦で45得点を挙げ、エンビード欠場のチームに勝利をもたらしたジェームズ・ハーデンはここ2試合でフィールドゴール23本中3本しか決められない絶不調に陥っている。タイリース・マクシーもいつもの積極性がなく、トバイアス・ハリスはファウルトラブルに苦しみ、PJ・タッカーはジェイソン・テイタムを抑える役割を果たせなかった。
エンビードはチームが抱える問題についてこう話す。「セルティックスのディフェンスが良くなって、僕らはレイアップやフローターをたくさん外し、ペイント内でシュートを打つ積極性を失っている。セルティックスの攻めはシンプルなドライブとキックを徹底しているけど、僕らはボールを持ちすぎ、アクションを起こせない。それが僕らのプレーが遅く見え、シュートが決まらない原因なんだ」
「正しいプレーをしなきゃいけないし、一致団結しなければならない。プレーオフで勝つにはほぼ完璧でなければいけない。僕らにはもう余裕がないんだ。全員が自分の役割を果たさなければならない。そして、それは僕から始まる。まず僕からもっと良いプレーをしなきゃいけない」
エンビードはすでに孤軍奮闘している。それに続くべきはハーデンだろう。シュートスランプに陥ったハーデンについてエンビードはこう語っている。
「パニックにならず落ち着くだけでいい。僕はいつも彼に、ガンガン攻めて1試合で12本から14本の3ポイントシュートを打ってほしいと話している。それぐらい良いシューターだと思っているからだ。彼はただ自信を持って打ってくれればいい」
「次の第4戦では必ず勝つ方法を見いださなきゃならない。一度に考えるのは1試合ずつ、目の前の試合だけだ。プレーを楽しむことを忘れずに。感謝しながらやっていこうと思う」