ケガを克服した過去を持つジョエル・エンビードが欠場中のフルツにエール

ケガを克服した過去を持つジョエル・エンビードが欠場中のフルツにエール

2018/12/15

ジョエル・エンビード

写真=Getty Images

「彼なら周囲の意見が間違っていることを証明できる」

セブンティシクサーズのマーケル・フルツは、1年目の昨シーズンからメディアに取り上げられることが多い。しかし、その大半はネガティブな内容で、NBAでプレーでできるだけの実力があるのかどうかを疑う意見もある。

2年目の今シーズンも開幕から調子が一向に上がらず批判され続けたフルツは、肩の専門医の診断を受け、胸郭出口症候群と診断された。胸郭出口症候群とは、首と肩の神経が圧迫されることで痛みなどが生じる状態で、腕をあげる動作などで肩や腕、肩甲骨周囲に痛みが生じる他、前腕尺側と手の小指側に違和感、痛み、痺れ、感覚障害、手の握力が低下する症状も見られることがあるという。

無期限でチームを離脱したフルツについて、チームメートのジョエル・エンビードは、「彼とは同じような状況を経験したから、どういう気持ちか分かる」と、『Washington Post』に語った。2014年のドラフト全体3位でシクサーズから指名されたエンビードは、それから右足のケガで2年間もプレー出来ない日々を経験した。欠場中には周囲からの批判もあったが、2016-17シーズンに待望のNBAデビューを果たすと、昨シーズンにはオールスターにも選出され、今ではリーグを代表するスター選手の一人になった。

エンビードは、フルツの完全復活を信じている一人だ。「自分と重なる部分がある。彼なら一生懸命に努力するだろうし、周りの意見が間違っていることを証明してくれる。自分がそうだったようにね」とも話した。

昨シーズンのフルツは、心因性によるスランプ『イップス』に苦しんだ。克服のためオフにはシュートフォームの矯正に取り組んだものの、1年前と同様にチームを離れることを余儀なくされてしまった。エンビードと異なるのは、すでにNBAデビューを果たしていることで、昨シーズンのレギュラーシーズン最終戦で史上最年少となる19歳と317日でのトリプル・ダブル(13得点10リバウンド10アシスト)を達成するなど、実力の片鱗を示した。なにかと精神的な弱さについてばかり批判されるフルツに対し、エンビードはエールを送った。

「彼の性格云々の話は、自分には関係ない。自分が知っているのは、彼が素晴らしい人間だということ。毎日やるべきことをして、チームの力になろうとしている。すごくいい奴。全員が彼を気に入っている、俺も個人的に彼のことが大好きだよ。ただ、言われている話は、彼のビジネス。その件に関してかかわる気はない」

先月ティンバーウルブズからトレードされたジミー・バトラーも、フルツの完全復活を信じ、サポートを約束したばかり。欠場直後からフルツのトレードに関してシクサーズに問い合わせをするチームも現れているようだが、球団は応じない構えを見せている。

復帰まで長期間かかったとしても、フルツは改めて実力を証明し、批判をかき消さないといけない。似た状況からスター選手になったエンビードからのエールは、彼の力になるはずだ。

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