ドレイモンド・グリーン

グリーンの言い分「つかまれた足をどこかに着地させないといけない」

ウォリアーズは現地4月17日に行われたキングスとのプレーオフファーストラウンド第2戦に106-114で競り負けた。そして、背水の陣の覚悟で臨む第3戦を前にさらなる苦境に陥っている。中心選手の1人であるドレイモンド・グリーンが、一発退場となった第2戦での暴力行為によって1試合出場停止処分となり、次戦の欠場が決まった。

第2戦の第4クォーター残り約7分、リバウンドを取ろうとウォリアーズの選手たちともつれて倒れたキングスのドマンタス・サボニスが、近くにいたグリーンの足をつかんでしまう。これは明らかにサボニスに非があるが、これに激昂したグリーンは倒れているサボニスの胸部を踏みつける言語道断の報復行為を実行した。そして、当然のようにフレイグラントファウル2が宣告され、一発退場となった。

接戦の終盤において、本来はコートに立っているべき選手を予想外の形で欠くことの影響は少なくない。結果論とはいえ、グリーンの退場がウォリアーズにとってマイナスに働き敗因の一つとなったことは確かだ。また試合後、キングスのマイク・ブラウンヘッドコーチは「NBAがあの行為を見直した後で何をするのか興味深く見守ることになる」と語っていたが、今回の処分は彼の予想通りになった。

グリーンは退場となった一連の動作を次のように釈明している。「足をつかまれた。これは2日間で2度目だ。レフリーはただ見ているだけだった。つかまれた足をどこかに着地させないといけない。俺はそんなに身体が柔らかい訳ではないから、そんなに足は伸びない。だから、あの場所しか踏めなかった」

すぐに走りだし、アウトナンバーを生み出すチャンスを作りたかった気持ちは分かる。とはいえ、映像を見る限りでは、グリーンの言い分を100%受け入れて、あの踏みつけ行為は避けられないものだったと感じる人は少ないだろう。また、わざわざレフリーについて批判的な発言をするのも軽率だ。

一方、サボニスは次のように大人の対応を見せていた。「僕たちはリバウンドを巡って戦っている。どちらも倒れることがあり、あのようなことが起きた。これはバスケットボールだ。次のプレーに向かっていくだけだよ」

開幕前に同僚のジョーダン・プールを殴った一件に加え、大一番のプレーオフでも再びトラブルメーカーとなってしまったグリーン。第4戦以降は失地回復のパフォーマンスを見せることが求められるが、それがかなわない場合、ウォリアーズがこのままファーストラウンド敗退となってもおかしくはない。