レギュラーシーズン最後の対戦となる島根vs琉球は地区優勝にむけた重要な一戦に

Bリーグ

新潟アルビレックスBB(8勝42敗/中8位)vs三遠ネオフェニックス(19勝31敗/中6位)
サンロッカーズ渋谷に連敗した新潟は、降格回避のために是が非でも今節で悪い流れを断ち切りたいところ。SR渋谷戦の第1戦は47.8%と高確率で3ポイントシュートを成功させて接戦に持ち込んだ。三遠は3ポイントシュートからの失点が多いチームなので、今節も3ポイントシュートを積極的に打って勝機を見出したい。加えて、三遠の起点となるサーディ・ラベナとカイル・オクインをどこまで抑え込めるかもポイント。バックコート陣もボールプレッシャーをハードに仕掛けて、トランジションオフェンスを狙いたい。

現在4連敗中の三遠は、信州ブレイブウォリアーズ戦で約3週間ぶりにアイゼイア・ヒックスが復帰し、第2戦は22得点と活躍。しかし、チームとしては2試合とも60点台とオフェンスが停滞した。今シーズンの新潟はトランジションディフェンスに苦戦する傾向にあるため、ターンオーバーを奪い、リズム良くオフェンスを展開したいところだ。注目したいのは、山内盛久のゲームメークとラベナのチームメートを生かすプレー。ここのところ3ポイントシュート成功率が安定しない細川一輝の復調にも期待がかかる。

信州ブレイブウォリアーズ(23勝27敗/中4位)vsシーホース三河(22勝28敗/中5位)
自慢のディフェンスで三遠のオフェンスをシャットアウトし、連勝を飾った信州。ウィリアム・モズリーが再び欠場したが、アンソニー・マクヘンリーがその穴を補うオールラウンドな活躍を見せて、チーム力の高さを示した。注目は、三遠戦で2試合連続の20得点以上を記録した熊谷航。プレーエリアの広いクインシー・ミラーとダバンテ・ガードナーは、全員で守る意識を持って抑え込んでいきたい。

三河は、富山グラウジーズ相手に連日99得点を挙げて連勝。特にファストブレイクからの得点が伸びたが、今節は強固なディフェンスを持ち味とする信州が相手となるため、同じ展開は望めないだろう。安易に1on1を選択せずチームとしてオフェンスを組み立てて、信州のディフェンスを上回りたいところだ。外国籍選手頼みにならず、長野誠史や西田優大ら日本人選手が得点に絡むこともキーポイントの1つだ。

京都ハンナリーズ(17勝33敗/西7位)vsファイティングイーグルス名古屋(20勝30敗/西6位)
琉球ゴールデンキングスに連敗した京都だが、第1戦は終盤まで肉薄する力を見せた。得点源のジェロード・ユトフとマシュー・ライトが徹底マークを受けながら3ポイントシュートを成功させるなど、オフェンスは円滑だったが、不用意なターンオーバーも散見された。今節はターンオーバーを奪ってからの得点割合が高いFE名古屋相手には致命傷になりかねない。シュートミスも含めて、ボールの失い方に注意して試合を進めていきたい。

連敗が続いているFE名古屋は、前半に負ったビハインドを最後まで追い上げられず滋賀レイクスに連敗。オフェンスの停滞が勝敗に直結しており、両日通して35%台と落ち込んだフィールドゴール成功率の向上は早急な改善が必要だが、オフェンスリバウンドを多く獲得できていたため、リバウンドの獲得本数が少ない京都は相性が良い相手ともいえる。シーズン序盤から徹底している3ポイントシュートを打たせないディフェンスで流れを渡さないようにしたい。

島根スサノオマジック(42勝8敗/西1位)vs琉球ゴールデンキングス(39勝11敗/西2位)
広島ドラゴンフライズ戦の第1戦で敗れ、連勝が18で止まった島根。第2戦もあわやという展開になったが、勝負強さを発揮して逆転勝ちを収めた。今節は西地区頂上決戦となり、地区優勝マジックを減らすチャンス。前節は序盤からビハインドを追う展開となったので、今節は試合開始直後から『バズソースタイル(島根が掲げるスタイルで、攻守のトランジションを素早くし、全員が走り続けること)』全開で、スローペースの琉球から主導権を握りたい。スコアラーのペリン・ビュフォードが琉球の堅守に対してどのように展開を作るのか注目だ。

京都戦で連勝し島根とのゲーム差を1つ縮めた琉球は、直接対決でさらに追随したい。今シーズン琉球は、相手の3ポイントシュートをあえて捨てるようなディフェンスをとることが多い。3ポイントシュート攻勢の島根に対してどのようなディフェンスの戦術を使うかには注目だ。ポイントは、島根の高いフィールドゴール成功率を抑えた上で、リバウンドをしっかり回収すること。前節好調だったジャック・クーリーがゴール下で暴れ回る展開に期待がかかる。

広島ドラゴンフライズ(37勝13敗/西3位)vs大阪エヴェッサ(23勝27敗/西5位)
島根戦の第1戦でトランジション合戦を挑み、見事勝利した広島。第2戦は長い時間リードしたが、島根の粘り強さの前に惜敗した。今節は勝率5割以下ながら、前節まで川崎ブレイブサンダース、琉球、名古屋ダイヤモンドドルフィンズに勝利している大阪との対戦のため、気を引き締めて臨みたい。大阪は直近の3勝で取られても取り返すスタイルで勝利している。オフェンス先行で戦う広島にとっては注意が必要だ。

上位チーム相手に3勝1敗と好調の大阪は、カイル・ハントの欠場を逆手に取った機動力のあるバスケが功を奏している。今シーズンは失点を抑えて勝つ傾向にあるが、直近の試合は80点前後の失点を喫しているので、オフェンス力のある広島をどこまで抑えられるは大きなポイント。前節2カ月ぶりに2桁得点を記録したエリエット・ドンリーをはじめ、ロールプレーヤーの活躍は不可欠と言える。

滋賀レイクス(12勝38敗/西8位)vs名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(36勝14敗/西4位)
名古屋Dが所属選手4名のインフルエンザ感染および所属選手2名の負傷により試合エントリーできる選手が7名未満となり、試合中止と滋賀の不戦勝(20-0)が決まった。