チェンバレンに次いでNBA史上2人目となる大記録を達成
現地4日、セブンティシクサーズはホームでセルティックスと対戦した。シクサーズのジョエル・エンビードは52得点13リバウンド6アシストと試合を支配し、103-101で激闘を制している。この試合、エンビードは25本中20本成功と驚異的なフィールドゴール成功率をマーク。『ESPN』によると、フィールドゴール成功率80%以上で1試合50得点10リバウンド5アシスト以上を記録したのは、ウィルト・チェンバレンに次ぐNBA史上2人目となる。
試合の立ち上がり、シクサーズはエンビードとジェームズ・ハーデンの活躍で10-2と先制パンチに成功する。しかし、セルティックスもジェイソン・テイタムの連続得点などですぐに追いつき、第2クォーター残り3分の時点で40-40の同点となる。だが、ここからシクサーズはエンビードが3ポイントシュートやハーデンとの連携によるレイアップなどで得点を重ね、53-46とリードして前半を終えた。
第3 クォーターまでずっと追いかける展開ながら接戦に持ち込んでいたセルティックスは、第4クォーター開始3分、このクォーターだけで15得点を挙げたデリック・ホワイトの活躍によって逆転する。だが、試合時間が残り3分を切ると、シクサーズはこれまであまりオフェンスに絡んでいなかったPJ・タッカーが、エンビードのアシストを受けて3ポイントシュートを3本連続で成功させる。伏兵による長距離砲の爆発で、シクサーズが粘るセルティックスを振り切った。
この試合、エンビードは52得点に加え、勝敗を分ける鍵となったタッカーの3連続3ポイントシュートをすべてアシストするなど、非の打ちどころのないパフォーマンスだった。現在、レギュラーシーズンのMVPは、エンビード、ニコラ・ヨキッチ(ナゲッツ)、ヤニス・アデトクンボ(バックス)による争いになると見られているが、シクサーズのドック・リバースヘッドコーチは、今日の活躍でMVPは決まったと宣言する。
「エンビードはチームの半分の得点をNBAの試合で挙げたんだ。私にはバイアスがかかっている。ただ、MVPのレースは終わった」
そしてエンビード本人は、周囲のMVP確定という声に「彼らはおそらく正しいよ」と笑いながら答えた後、「僕たちには、より大きな目標があるんだ」と自身が目指すのはNBA制覇であると強調する。
また、エンビードは「僕たちが犯した多くのミスを修正できれば、僕たちに(優勝への)かなり大きなチャンスがある」と、自身のキャリア屈指のパフォーマンスにも満足していない。
現在、シクサーズは東カンファレンス3位につけており、セルティックスは2位でこの順位のままプレーオフに突入する可能性が高い。カンファレンスセミファイナルでの対戦が十分にあり得る相手に対して、接戦を勝ちきれたことはシクサーズにとって大きな弾みとなるはずだ。