ジェイレン・ブランソン

キャリア初のポストシーズンとなるハート「この機会をずっと求めていた」

ニックスは現地2日のウィザーズ戦に118-109で勝利した。これで東カンファレンス6位以上が確定し、2年ぶりのプレーオフ進出が決まった。

トム・シボドーヘッドコーチ就任1年目の2020-21シーズン、ニックスは41勝31敗で2012-13シーズン以来のポストシーズン進出を果たし、長らく続いた暗黒時代に終止符を打ったかと思われた。しかし、さらなる飛躍が期待された昨シーズンは37勝45敗に終わり、プレーオフ進出を逃した。この逆境から見事にチームを立て直したシボドーヘッドコーチは「いくつかの目標の一つであり、素晴らしい功績だ」と語ったが、いつも通りの冷静な姿勢を崩さず、このように続けた。

「これは次のステップに進むためのモノだ。今やっていることを続けていくだけだよ。次の試合がどれだけ重要なのか私たちは分かっている。だから(次戦の)ペイサーズ戦に向けて準備をするし、ボックススコアを確認していく」

指揮官と同じく、司令塔のジェイレン・ブランソンも冷静だ。今オフ、フリーエージェントでマーベリックスから地元のニックスに加入したブランソンだが、4年総額1億1,000万ドル(約146億円)は過大評価という外野の声も少なくなかった。それでも、ここまで68試合に出場し、ともに自己ベストとなる平均24.0得点、6.2アシストを記録し、前年から大きくチームの成績を向上させたことで、この評価が間違っていたことを証明した。

また、ブランソンは「素晴らしい気分だ。僕たちは多くのことを成し遂げた」と語ったが、移籍1年目でしっかり結果を出したことにも淡々としている。「ただ、これは始まりに過ぎない。いつもやっていることを継続することにフォーカスする。そしてチームが一つになることが最も大切だ」

一方、プレーオフ出場について特別な思いを明かしたのが、2月にトレードで加入したジョシュ・ハートだ。今シーズンがNBA6年目のハートは1年目から主力として活躍を続けてきたが、プレーオフを経験したことがなかった。「何かのツィートで、プレーオフに出場していない現役選手の試合数が多いランキングでトップ5に入っているのを見た。だから個人的には出場が決まってとても興奮しているよ。ここ5年くらい、この機会をずっと求めていたからね。(ホームアリーナーの)マディソン・スクエア・ガーデンが盛り上がるのが待ちきれないよ」

ウィザーズ戦はジュリアス・ランドル、RJ・バレットと中心選手2人が欠場したが、27得点のブランソンを含む4選手が20得点以上を挙げて総合力の高さを証明した。ファーストラウンド敗退となった2年前に比べ、戦力は着実に底上げされている。