ジャマール・マレーが26得点、マイケル・ポーターJr.が39得点
ニコラ・ヨキッチはふくらはぎのケガで3試合連続での欠場となったが、ナゲッツはウォリアーズを相手に112-110で勝利した。
西カンファレンスの首位を走るナゲッツは、すでにヨキッチに無理をさせる必要はなく、プレーオフに向けてコンディションを調整すればいい。ただ、残りのメンバーが良いプレーを見せて結果を出せば、チームの雰囲気はさらに良くなる。この日のナゲッツはその通りのことをした。
前半はウォリアーズが優位に試合を進め、最大15点のリードを奪ったが、後半にナゲッツが巻き返す。カギとなったのはステフィン・カリーとクレイ・トンプソンへの守備で、2人合わせて46得点を奪われたものの、フィールドゴールは56本中17本(成功率30.4%)、『スプラッシュ・ブラザーズ』の武器である3ポイントシュートは30本中7本(成功率23.3%)と抑え込んだ。
2人が確率の悪いタフショットを強引に打ち続けることになり、スティーブ・カーは「彼らにはその権利がある」と擁護したが、カリーは「プレーオフで勝ち進むシナリオを成し遂げたいなら、今日みたいな試合はやってはいけない」と反省しきりだった。
一方のナゲッツでは、ゲームメーカーでありフィニッシャーのヨキッチが不在でも、ジャマール・マレーがフィールドゴール21本中10本成功の26得点、マイケル・ポーターJr.がフィールドゴール17本中10本成功の29得点と効率良く得点を伸ばした。
第4クォーター残り2分47秒にマレーが3ポイントシュートを決めて112-101とリードを広げ、決着は付いたかと思われたが、ここからウォリアーズの猛反撃を浴びる。ドンテ・ディビンチェンゾの得点に続いてクレイに2本連続で3ポイントシュートを決められ2点差に。それでも、残り4秒でクレイが放った3ポイントシュートが外れ、リバウンドを拾ったクレイが再び逆転ブザービーターを狙うが、ここにマレーが飛び込んでブロックし、試合終了となった。
「彼が2本続けて外すことはないと分かっているから『行かなきゃ』と必死だったよ。できるだけジャンプして手を伸ばし、何とか引っ掛けた」とマレーは振り返る。もう一人の勝利の立役者であるポーターJr.は「ヨキッチ抜きでウォリアーズに勝てたのは、チームが成長した証だ」と、チームのパフォーマンスに胸を張った。
そしてナゲッツには思わぬ発見もあった。ルーキーのペイトン・ワトソンのブレイクだ。1巡目30位でサンダーに指名され、ナゲッツにトレードされたルーキーは、ここまでほとんど目立つ活躍ができていなかったが、2日前のサンズ戦で5得点8リバウンド2ブロック、このウォリアーズ戦では8得点5リバウンド3ブロックと攻守に奮闘。1巡目22位指名でローテーションに食い込んでいるクリスチャン・ブラウンに続き、活きの良い若手がチームに新たなエネルギーをもたらしている。
西カンファレンスの1位が確定するまであと1勝(あるいはグリズリーズの1敗)となっており、指揮官マローンは「12月中旬からずっと1位を守り続けているのは素晴らしいが、すべてはポストシーズンのための準備だ。結局はプレーオフの出来で評価されるのは分かっているよ」と油断はない。
マレーにポーターJr.とここ数年は主力に大ケガが相次いだナゲッツだが、今回は万全の状態でプレーオフを迎えられそうだ。