途中出場は自身の提案「僕がすぐ先発で出てケミストリーを崩したくはなかった」

グリズリーズは現地22日、ホームでロケッツと対戦した。オフコートでの問題行動により戦列を離れていたジャ・モラントが現地3日以来の復帰を果たした一戦で、グリズリーズは130-125と競り勝った。今シーズンの通算成績を45勝27敗としたグリズリーズはサウスウェストディビジョン優勝を決め、注目のモラントは23分47秒出場で17得点5アシスト4リバウンド2スティールを記録している。

互角の展開から先に抜け出したのはグリズリーズ。ジャレン・ジャクソンJr.のアリウープダンク、デズモンド・ベインの3ポイントシュートなど中心選手が活躍し、第2クォーター残り5分に2桁のリードを奪うと、ルーク・ケナードがブザービーターの3ポイントシュートを沈め75-64でハーフタイムを迎える。

後半も流れに乗って押し切りたいグリズリーズだったが、第3クォーターにはロケッツの3ポイントシュート攻勢を食らって追い上げを許す。その後もロケッツのペースは続き、グリズリーズは第4クォーター残り5分に111-112と逆転されてしまう。劣勢のグリズリーズはこのクォーターの3ポイントシュート成功が6本中1本というスタッツが示すようにシュートタッチに苦しんだが、強気のアタックでフリースローを多く獲得し、これを17本中14本成功させて流れを取り戻すと、残り39秒にベインのレイアップで7点差とし粘るロケッツを振り切った。

2月、ナイトクラブで銃を出している様子を自らのSNSで配信するという愚行を犯し、欠場を余儀なくされたモラントは、事件発覚以降初めてコートに立った。モラントはまず、「コートに入った時、僕の復帰に対するファンの反応は間違いなく大きな助けとなった。おかげで気分よく試合に入れた。言葉では表すことのできない気持ちになったよ」と自身を歓声で出迎えてくれたファンへの感謝を強調する。

自身のパフォーマンスについては「良いプレーはできたと思う」と語る一方で、まだ本調子ではないと続ける。「何本かシュートを外したけど、全体には良かった。ただ、守備でもミスがあった。いくつか愚かなファウルをしてしまった。試合に戻れて興奮していた部分もあったと思う」

そして、チームの大黒柱でこれまで不動の先発だったにも関わらず今回ベンチスタートとなったのは「僕からコーチに提案した」と説明し、次のような配慮があったことを明かした。

「ここ最近チームは良いプレーを見せている。だから、僕がすぐ先発で出てケミストリーを崩したくはなかった。映像を見るのと、実際にプレーするのは違う。だから、早くチームの流れに乗って快適にプレーできるようにしたい。僕にとってメンタルはとても重要だ。それがベンチスタートの理由だ」

この試合、いつものようにモラントの姿を観客席から見ていた父親のティー・モラントは、『Redemption』の文字とモラントがデザインされたパーカーを着ていた。『Redemption』には汚名返上、失地回復といった意味がある。

「これは家族のアイデアだ」とモラントは明かし、今回の騒動を経ての復帰に対する思いを続ける。「これまでの1年半に及ぶネガティブなことから復帰するにあたり、少しは自分にもこの(汚名返上の)気持ちはある。あのままだと、状況はさらに悪化する可能性もあった。僕はセカンドチャンスを得られた」

これまでの行為を反省し、モラントは新たなスタートをきった。メンタル面で正しい方向に進んでいる彼が、これから試合を重ねることでプレーオフまでに本来のコンディションを取り戻すことができれば、グリズリーズのファイナル進出はより現実的になってくる。