川崎vs横浜BC、互いに負けられない首位決戦
仙台89ERS(12勝27敗/東7位)vs茨城ロボッツ(14勝25敗/東6位)
前節のアルバルク東京戦では活路を見いだせず苦しい展開となった仙台。得点力不足は否めず、ゲームを通じて乗り切れない印象が強かった。しかし、小林遥太や岡田泰希のバックコート陣は要所で得点する力を持っているため、今節も期待したいところ。特に3ポイントシュートの確率は生命線と言っていいだろう。まずは茨城のオフェンスをエナジー高く守ったところから、確実にディフェンスリバウンドを獲得し攻めに転じたい。
茨城も前節はレバンガ北海道に追い上げを見せたものの敗戦。仙台は北海道ほどオフェンス重視なチームではないが、茨城は今節もディフェンスの良し悪しが勝敗を左右しそうだ。11月に行われた前回の対戦では高確率で3ポイントシュートを決められて敗れているため、アウトサイドのケアは必須。仙台はフリースローによる失点の割合が高いチームのため、茨城としてはしっかりインサイドをアタックして、着実にファールをもらっていきたい。
群馬クレインサンダーズ(23勝16敗/東3位)vs宇都宮ブレックス(20勝19敗/東5位)
延期となっていたサンロッカーズ渋谷戦を週末に2試合行い、中2日で今節を迎える群馬。自慢のオフェンスが停滞する時間帯があっても、ディフェンスで我慢強く試合を進める姿勢が今シーズンの勝ちパターンの1つとなっている。ディフェンスの改善が見られる宇都宮が相手ではあるが、トレイ・ジョーンズと並里成を起点に強力なオフェンスを展開できるか注目だ。ダブルオーバータイムの末、敗戦となった前回のリベンジを果たしたい。
EASLから千葉ジェッツ戦とタフな戦いが続いている宇都宮。チームの大黒柱である遠藤祐亮が前節の最終クォーターで膝を痛めて退場し今節の出場が心配されるが、宇都宮らしい全員バスケで層の厚さを見せたいところ。群馬は2ポイントシュートでの得点割合が高いため、ペイント内での失点割合が高い宇都宮にとってはインサイドディフェンスが鍵となる。EASL以降ディフェンスが格段に良くなったグラント・ジェレットに期待だ。
千葉ジェッツ(35勝4敗/東1位)vsレバンガ北海道(10勝29敗/東8位)
ギャビン・エドワーズ欠場の影響を感じさせず、リーグ歴代最長連勝記録更新中に加えて、天皇杯優勝と乗りに乗っている千葉J。上向きな時だからこそ、兜の緒を締めて臨みたいところ。地区最下位の北海道が空いてではあるが、宇都宮や川崎ブレイブサンダースにも勝利しているため侮れない。まずは北海道が得意とするファストブレイクや3ポイントシュートを封じることが至上命題となる。ここのところ絶好調な原修太の攻守に渡る活躍に期待したい。
前節の茨城戦、第3クォーターにショーン・ロングが爆発して勝利し、今シーズン10勝目を挙げた北海道。ロングのパフォーマンスが安定してくれば勝ち星も増えていくだろう。強豪の千葉Jが相手ではあるが、島根スサノオマジックをあと一歩のところまで追い詰めたように北海道のペースに持ち込めれば十分に戦える力はあるため、チャレンジングな姿勢を見せてほしい。その能力の全貌が見えていない新加入のサムソン・フローリングの活躍にも期待だ。
アルバルク東京(31勝8敗/東2位)vs秋田ノーザンハピネッツ(21勝18敗/東4位)
前節の仙台戦はジャスティン・コブスも復帰して盤石な試合運びで快勝したA東京。背中を追う千葉Jが連勝を伸ばしているため、負けられない戦いが続く。秋田には11月の対戦で高確率で3ポイントシュートを決められて敗れた。今節はいかに成功率を下げられるかが勝敗を左右するだろう。オフェンスではアドバンテージが取れるインサイド陣が肝となるため、オフェンスリバウンドからセカンドチャンスで得点を重ねていけるかにも注目だ。
前節は後半に失速して群馬に敗れた秋田。リズムの良い時間帯もあるだけに40分間コンスタントにパフォーマンスを発揮できるかが今節もポイントになる。武器である3ポイントシュートは生命線ではあるが、ファストブレイクでの得点割合も高いため、A東京のペースを乱すためにも積極的にトランジションを仕掛けていきたい。相手のターンオーバーを誘発する激しいディフェンスでA東京を苦しめられるかに注目だ。
横浜ビー・コルセアーズ(24勝15敗/中2位)vs川崎ブレイブサンダース(24勝15敗/中1位)
勝率で並ぶ中地区の頂上決戦。勝った方が首位に立つため、今後を占う上でも重要な1戦となる。前節の横浜BCは地区3位の信州に勝利し、初のチャンピオンシップ進出に大きく前進。3ポイントシュートを5本中3本成功させ、11得点を挙げた森川正明の復調はチームにとって追い風となる。まさかの38点差で大敗となった前回の対戦ではインサイドを中心に失点してしまったため、今節はチームディフェンスが問われる戦いとなる。序盤から速い展開を作りイニシアチブを握れるかがポイントだ。
マット・ジャニング復帰以降、本来の3ポイントチームとしての戦い方ができている川崎。今節も成功率の高いフィールドゴールで横浜BCのディフェンスに対抗できるかがポイントとなる。前節、古巣を相手に出場時間を得て、期待に応えた納見悠仁の活躍は今後もチームをステップアップさせるためには必要で真価が問われる。セカンドチャンスやファストブレイクでの得点など、横浜BCが波に乗るようなプレーには警戒していきたい。
新潟アルビレックスBB(5勝34敗/中8位)vsシーホース三河(14勝25敗/中6位)
降格圏内にいる新潟は選手登録最終日に川村卓也という切り札を出した。若手が多いロスターの中で代表経験もあるベテランがどのように力を発揮するか注目だ。新加入のパク・ジェヒョンや復帰間もないロスコ・アレンもいるため、ここから大きな化学反応が起きる可能性も十分に考えられる。ケヴェ・アルマとコフィ・コーバーンのパフォーマンスは安定しているため、ここから残留に向けて日本人選手も勝利にこだわる意地を見せてほしい。
前節の三遠戦は追い上げられそうな状況が続きながらも最後まで捕えきれずに敗れた三河。要所で良いプレーも見られるが噛み合っていないところもあり、チームとしてもう1段階上を目指せる印象。オープンなシュートを確実に決める、リバウンドなどの球際を強く行くなど、基本的なところから流れを作っていきたい。新潟の外国籍選手はディフェンスも強力なため、安易な1対1で打開するのではなく、チームとしてアタックしていけるかがポイントだ。