Bリーグ

島田チェアマン「早い年齢で、高いレベルにチャレンジできるようにしたい」

Bリーグは、2023-24シーズンから『U22枠』を新設すると発表した。これはBリーグのユース出身選手が高校を卒業後、所属先のトップチームにこの特別枠で加入できる制度となる。今の日本バスケ界を見ると高校卒業後、世代トップクラスの選手たちであっても即トップカテゴリーであるBリーグのプロ選手として活躍することは難しい。昨年の12月に福岡大学附属大濠から滋賀レイクスに加入した湧川颯斗のような先駆者も出ているが、現状はセカンドキャリアのことなども考えて大学でプレーすることを選ぶケースが大半で、高校卒業後の進路が硬直化している側面はある。

現在、Bリーグではプロ契約以外にも特別指定選手(16歳以上22歳以下の選手が対象。高校、大学のバスケットボール部に在籍している選手は1シーズンにつき最長3カ月の活動期間に制限)、ユース特別育成枠(満18歳以下で自クラブのU15、U18チームに所属する選手が対象で1回につき3カ月の制限)があり、それぞれ最大2枠が通常登録枠の13名とは別に存在している。

この2つと異なる新制度の導入目的について島田慎二チェアマンは次のように語る。「特別指定制度ができて、大学生や高校生が在学中にプロの舞台にどんどんトライし、早い段階から活躍する選手がでてきたのはある一定の成果だと思います。また、ロスターに入ることは難しいですがユース選手がプロ選手と一緒に練習できることで成長を促進したり、試合に出ることを期待してユース枠を作りました。現在、リーグ全体でユース枠は6人、特別指定選手が28人という報告を受けています」

「そこに加え、Bユース出身の高校生が大学に行った時、プロのロスターの枠にトライできることが今回の趣旨になります。より良い選手たちがBユースに入りたいと思っていただけるように、Bユースの魅力を高めていく意味合いで作っている面もありますが、なによりも早い年齢で、高いレベルにチャレンジできるようにしたいという目的です」

島田チェアマンは現状について、確定しているのは来シーズンからの『U22枠』の導入であり詳細については、「2月1日と2日に実行委員会があるのでそこで全クラブの社長と議論をさせていただき、理事会にかけます」と未定であると強調する。

だが、その中でも叩き台としてチェアマンがイメージしている概要はある。まず、U15とU18の両方に在籍経験がなくとも『U22枠』の対象者となることだ。例えば、琉球ゴールデンキングスのU15出身で1年生ながら昨年のウインターカップで開志国際の優勝に大きく貢献した平良宗龍や、同じく秋田ノーザンハピネッツのU15出身でU17ワールドカップ2022の日本代表である羽黒の小川瑛次郎といったユース経験者も高校卒業後は『U22枠』の対象となる。

また、大学のバスケットボール部で1年間もしくは2年間とプレーした後で、『U22枠』を使って契約することも可能だ。そして契約期間は複数年となるが、4年とすると大学生の期間をすべて所属チームが抱えることになるため、基本は3年契約を考えている模様だ。そして、『U22枠』の数は各チームで1枠か2枠とすることや、上限下限の両方を設定して報酬の提供を可能とすることなどが検討されている。

特別指定選手の場合、Bリーグのチームで活動できるのは大学のシーズン終了後からの3カ月に限定される。だが、『U22枠』であれば継続してチームに帯同し、レベルの高い環境で日々の練習を積むことができる。また、Bリーグは大学進学も否定しておらず、競技登録はBクラブで大学では勉強に専念と、今までとは違った形での文武両道も可能となる。他に、B1の上位チームだと出場機会を得るのは難しいため、期限付き移籍で他クラブへ武者修行に出すことも可能とするなど、様々なケースについてはこれから煮詰めていくことになる。そして新B1がスタートする2026-27シーズン以降には、『U22枠』の対象をユース出身者以外へと拡大することも要検討としている。

最終的にどんな制度となるかは、まだまだ未知数な部分が否めない。ただ、少なくともBリーグのユース経験者が、より早い段階でプロバスケットボールの舞台を経験できるチャンスが増えたことは間違いない。『U22枠』の設置が、将来的な日本バスケットボールの育成強化へと繋がる施策になることを期待したい。