開志国際のハートの大きな小兵ガード、強烈プレスをことごとく突破した澤田竜馬「リードしていたので余裕はありました」

開志国際のハートの大きな小兵ガード、強烈プレスをことごとく突破した澤田竜馬「リードしていたので余裕はありました」

2022/12/29 19:24
澤田竜馬

轟とのマッチアップを制す「1対1の状況ならハンドリングには自信があるので」

開志国際は福岡第一を88-71で下し、ウインターカップ初優勝を成し遂げた。

202cmの留学生、バシール・ファイサル・モハメッドがゴール下で存在感を見せ、197cmの介川アンソニー翔が力強いプレーからゲームハイの30得点を挙げた。また、190cmの武藤俊太朗が内外でアドバンテージを作り、分のあるインサイドアタックを貫いたことが勝因となった。

ストロングポイントを押し出して相手の弱点を突く、勝負の世界では当然の作戦だ。福岡第一のストロングポイントは『堅守速攻』であり、数々のトップ選手たちからターンオーバーの山を築いてきた。それでも、開志国際はしっかりとプレスディフェンスに対処し、流れを渡さなかった。そのため、167cmの澤田竜馬の冷静なゲームコントロールは今回の結果に大きく寄与していた。

「第一さんのディフェンスはハードなので取られないようにするのはキツかったです。でも、プレス突破用のセットがあって、それを出せたことで引っかからないようにできました」

澤田はこのように試合を振り返ったが、どのチームもプレス突破の準備はしている。その作戦を凌駕するほどの圧力が福岡第一にはあるが、澤田は常に冷静だった。「試合前は何回か取られるかもと思っていたんですけど、やってみたら意外と取られなかったですね。ダブルチームに来られるのはだるいですけど、1対1の状況ならハンドリングには自信があるので」

第3クォーター残り6分の場面では、福岡第一のエースガードである轟琉維から個人3つ目のファウルを誘発した。焦る相手のフィジカルコンタクトを受け、ファウルのアピールをするほどの余裕が澤田にはあった。また、ディフェンスのマッチアップでもタフショットを打たせ続け、21得点を奪われたもの成功率は30%とシャットアウトした。「轟さんを乗らせると第一は爆発するので、なるべく難しいシュートを打たせようと意識しました。ガードの戦いという意味では負けたくなかったですし、リードしていたので余裕はありましたね」

澤田竜馬

来年は「自分と平良の2人でゲームを作っていきたい」

武藤にアンソニー、モハメッドといったインサイドの核を担った選手は卒業し、これからの開志国際は文字通り新しいチームとなる。そのため、ウインターカップ連覇には現在2年の澤田や4連続3ポイントシュートで流れを引き寄せた平良宗龍らのステップアップが不可欠だ。澤田も「自分と平良の2人で攻めていかないとチームが回らないと思うので、自分と平良でゲームを作っていきたい」と、すでに覚悟を決めている。

この試合では2本の3ポイントシュートを沈めて6得点を挙げ、チームハイの9アシストも記録した。得点だけを見ると、物足りないかもしれないが、これはゲームコントロールを優先した結果だ。中学時代はバリバリの点取り屋で「平均25点くらいは取っていた」と言う澤田は、再びスコアリングガードとして貢献していきたいと言う。

「今年はアンソニーだったり、武藤さんに気持ち良くプレーさせることを意識していました。中学の時は得点を取る選手だったので来年は自分で崩してパスをしたり、自分が得点を取って勝たせたいです」

1年時から主力を務めている澤田だが、スコアラーからコントロールタイプへの変更に当初は悩んでいたという。「1年から出してもらっていましたが、パスを出したらボールが返ってこない場面もあって、正直イラついていました。モハメッドは中に入れなかったら絶対に怒るので、扱いずらかったです(笑)。パスが来ないと怒る選手もいて、そういう選手に気配りをするのがこれまでの悩みでしたね」

時間の経過とともにメンタルも成長した澤田は自身の役割を受け入れた。そして「チームで勝つには強みのあるところで攻めないといけません。そこは自分の仕事をしました」というように、最高の舞台で最高の結果を残した。コントロールを優先するスタイルで日本一となり、これからは本来のスコアリングガードに戻る。東京体育館で相手を無双する、澤田の姿が目に浮かぶ。

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