第4クォーター序盤の大量リードを許す逆境を跳ね返し、価値ある勝利を手にする
現地28日、ペイサーズが敵地に乗り込んでレイカーズと対戦。ルーキーのアンドリュー・ネムハードが試合終了間際に逆転3ポイントシュートを決め、116-115で劇的勝利をつかんだ。これでペイサーズは今シーズン12勝8敗、レイカーズは7勝12敗となっている。
互角の展開で前半を終えるが、レイカーズが第3クォーター終盤から流れを引き寄せ、ラッセル・ウェストブルックのバスケット・カウント、ウェニェン・ゲイブリエルのダンクで得点を重ね第4クォーター残り10分で101-84と大きく突き放す。だが、ペイサーズは23得点を挙げたベネディクト・マサリンを筆頭にここから怒涛の反撃を開始。一気に点差を縮めて、残り40秒にはタイリース・ハリバートンのレイアップで同点に追いついたが、直後にレブロン・ジェームズに決められ勝ち越しを許してしまう。
迎えたラストオフェンス、ペイサーズは残り6秒でマイルズ・ターナーが3ポイントシュートを放つが失敗。だが、こぼれ球を拾ったハリバートンがネムハードにパスを送り、ジェームズの懸命なチェックをかいくぐって放ったシュートが、試合終了のブザーが鳴る中でリングに吸い込まれた。
値千金の一撃を決めたネムハードは、この試合の前まで膝の負傷で4試合に欠場していたが、復帰戦でいきなりの大仕事を成し遂げた。今年のドラフトでは2巡目指名と期待値は高くなかったが、故障前には先発出場を果たすなどチームにとってはうれしい誤算となる活躍を見せている。
29分の出場で12得点4アシストを記録したネムハードは、間違いなく彼のNBAキャリアで一番となったビッグショットをこう語る。「このような状況でシュートを決めるためにジムで練習しているので落ち着いていたと思う。自信を持ってプレーし、チャンスが来たらチームのためにステップアップするのみだ。チームでつかんだ素晴らしい勝利だった。多くの選手たちが貢献し、その中で自分がステップアップする場面が来たというだけだよ」
そして指揮官のリック・カーライルはあのブザービーターがいかに難しいシュートだったのかを説明した。「狙いを定めて206cmと208cmの選手の上からシュートを決めることは特別なことだ。いつくかの困難を乗り越えての今夜のような成功を収めるのは、誰にとってもうれしい瞬間となるね」
開幕前にはペイサーズのリーグ下位を予想する声が多い中、ここまで好成績を残しており、マサリンとネムハードの新人コンビの活躍も上位浮上の大きな原動力となっているのは間違いない。今日の劇的勝利は、伸び盛りの若手が多いチームの勢いをさらに加速させるものとなる。