ザック・ラビーン&デマー・デローザン

上位チームとの対戦を重視、セルティックスの連勝を9で止める

6勝6敗のスタートから4連敗と低空飛行を続けるブルズは、11月21日にセルティックスと対戦。9連勝中のセルティックスが勝つとの予想を覆し、121-107での快勝を収めた。

22得点を挙げたザック・ラビーンは、その前の試合のマジック戦でフィールドゴール14本中成功わずか1の4得点と大ブレーキとなり、試合終盤にはベンチに下げられていた。「NBAでプレーする選手なら誰でも、最悪の試合をやってしまうもの。前回の試合は僕にとってのそれだった」と彼は言う。

それでもセルティックス戦を挽回のチャンスととらえ、5本の3ポイントシュート成功を含む22得点を挙げ、特に勝負どころの第4クォーターで9得点を奪って勝利に貢献している。最悪のパフォーマンスがあったとしても、それを引きずることなく結果で見返したのは、さすがオールスターの実力だ。

そして、この連敗ストップはチームの士気を高めるとデマー・デローザンは信じている。「今日みたいな試合をすると、どこが相手でも戦えると分かる。この時期の苦労は経験しておくものさ。一度リズムをつかめば、高いレベルでも戦えるという自信が生まれる」

ここまで7勝10敗。46勝を挙げた昨シーズンから大きく勝率を落としているが、ヘッドコーチのビリー・ドノバンはこの時期の成績をあまり重視していない。昨シーズンのプレーオフではバックスに1勝4敗と完敗。プレーオフで勝てるチームを作るにあたり、指揮官は上位チーム相手にどれだけ戦えるかを重視している。

「昨シーズンは特に東西カンファレンスの上位4チームを相手にすると歯が立たなかった。今シーズンここまでの成績は良くはないが、キャブズ戦の大敗(96-128)を除けば上位チームに良い戦いができている」と指揮官は言う。

ここからブルズは6試合の遠征へと旅立つ。最初の相手はバックスで、序盤戦好調のジャズ、サンズとウォリアーズと強豪が多く含まれる、レギュラーシーズンの一つの山場だ。デローザンは「トップチームに対して良いプレーができるかどうか。逆に言うと、トップチームは僕たちのベストを引き出してくれるはずだ」と言う。

「まだ大きな差があるわけじゃない。僕たちには素晴らしいシーズンを送るチャンスがある。まだ解決しなきゃいけないことは多いけど、僕はこのメンバーに最大限の信頼を寄せているよ」

ラビーンは「僕たちは本当に良いチームだけど、悪いプレーやミスも出てしまう。ただ、自分たちの粗探しをするのではなく、今いる戦力で十分に挽回して戦えるチームになると思っているから、実際にそうだと証明したい」と言う。

負けが先行してはいるが、チームの士気は高い。そしてデローザンとラビーンを中心に団結力もある。苦しい時期を乗り越えてブルズが本物のチームとして機能し始めるかどうか。真価が問われるアウェー6連戦となる。