須田侑太郎

「3ポイントシュートで代表に貢献できるようにやっていきたいです」

バスケ男子日本代表候補選手の須田侑太郎は現在、ワールドカップ予選Window3に向けた直前合宿に参加している。

プロキャリア8シーズンで須田は、栃木ブレックス(現宇都宮ブレックス)や琉球ゴールデンキングス、アルバルク東京など、タイトル争いを繰り広げる強豪クラブで主にセカンドユニットとして活躍してきた。しかし、A代表とは縁がなく、『ヤングジャパン』と称された若手で挑んだ男子日本代表国際親善試合2014 には出場したものの、その後、日本代表に選出されることはなかった。

それでも、男子日本代表の指揮官がトム・ホーバスに代わったことで、須田にもチャンスが巡ってきた。ホーバスヘッドコーチはサイズがない日本代表において、3ポイントシュートを武器に世界と戦うバスケットを目指している。

190cm87kgの須田は、フィジカルの強さと機動力を持ち合わせており、さらに2018-19シーズンからの3シーズンは3ポイントシュート成功率が42%を超えるなど、まさにホーバスが求めるバスケットを体現できる選手だ。

しかし、A代表デビューとなった中国代表とのWindow1では8分52秒のプレータイムで3ポイントシュート3本を含むフィールドゴール4本すべて失敗とインパクトを残すことができなかった。その後のWindow2には呼ばれなかったが、今回のWindow3に向けた直前合宿には再び招集された。

須田は「僕自身2回目ということで、1回目のキャンプに比べてチームでやろうとしていることが分かっているので、最初のキャンプよりもスムーズに練習できています」と合宿での手応えを語る。

ホーバスヘッドコーチは、チームに3ポイントシュート成功率40%を求めていて、シューティングガードの須田も「僕も40%は必要だと思います」と言う。しかし、今シーズンの須田は3ポイントシュート成功率29.5%と昨シーズン(成功率44.0%)から大きく落としているだけに、こう語った。

「僕自身、今シーズンはパーセンテージを大きく下げてしまいました。その要因として、今まではキャッチ&シュートが多かったですが、今シーズンは動いてのシュートだったり、ディフェンスにチェックされた状態で打つことが増えていく中で、確率が下がったので反省点であり改善点です。でも、その中でチャンスをもらえたので、僕自身どういう状況で打っても40%に乗せられるようにしっかりと練習して、3ポイントシュートで代表に貢献できるようにやっていきたいです」

日本代表候補には名を連ねたが、この合宿はチームビルディングとともに選手選考も兼ねた場だ。須田は「結果はどうなるか分からないですが、自分ができうる最善を尽くすことが、今自分にできる最大のことだと思う」と、選手選考を勝ち抜くための決意を語った。

「ある意味、結果にとらわれずに自分の持ち味を発揮することに集中してやっていけば、結果的に選出されたあとにチームに貢献できる部分だと思います。なので、まずは自分ができることに集中してやっていきたいです」

本来の実力を発揮して、須田が今回のチャンスをつかむことができるか。彼の挑戦に期待したい。