第2戦は第3クォーターを26-11と圧倒して勝利をつかむ
京都ハンナリーズは横浜ビー・コルセアーズとの第2戦を79-60で勝利し、敵地での戦いを1勝1敗で終えた。
前半は横浜が最大リード5点、京都が6点と、どちらもペースをつかみ切ることができず31-31と同点に。京都の小川伸也ヘッドコーチは「彼ら(横浜)は、31点中17点がセカンドチャンスポイントとターンオーバーからの得点でした」と前半を振り返り、ハーフタイムでの指示をこう明かした。「ウチのハーフコートディフェンスは上手くいっていたので、しっかりとターンオーバーをせずにシュートで終わること、そしてセカンドチャンスを彼らに与えないこと伝えました」
そして後半、京都の選手たちはヘッドコーチの指示を見事に遂行し、前半は8本ものターンオーバーを犯して、そこから8失点となっていたが、第3クォーターのターンオーバーはわずか1本のみに。さらに横浜から5ターンオーバーを誘発すると、今度はそこから10得点を稼いでみせた。
こうして固いチームディフェンスを貫きリズムをつかんだ京都は、後半開始7分間を18-5と圧倒し、57-42で第3クォーターを終えた。最終クォーター開始1分半で、横浜の河村勇輝に2本の3ポイントシュートとスティールからの速攻で連続8得点を許したが、京都は慌てることなく、ハードな守備に加えて、細川一輝のフローターや永吉佑也の3ポイントシュートで再びリードを広げて、最終スコア79-60で勝利した。
小川ヘッドコーチが「相手の外国籍選手の得点をしっかり抑えられました。なおかつ難しいショットもたくさん打たせていたので、そこは自分たちにとって大きな勝因の一つだった」と語ったように、京都は横浜のフィールドゴール成功率を32.4%(68本中22本成功)に抑えた。
そして、デイヴィッド・サイモンの24得点8リバウンド、ジャスティン・ハーパーの16得点12リバウンドに続いて、細川が11得点5リバウンド、永吉と久保田義章がともに9得点5リバウンドと日本人選手の活躍も目立った。
永吉は試合後に「昨日の試合で非常に悔しい負け方をして、今日は試合前のミーティングでも自分たちがやるべきことをあらためて再認識してコートに立ちました。その上で選手全員が一丸となって戦う姿が随所で見られたことが良かったです」と語った。
「昨日はオフェンスリバウンドを取られたり、自分たちのミスから相手に走られて簡単なシュートを決められたりしました。自分たちがやるべきことをやれば、もっと良いゲームができるとみんな思っていました」と、第1戦は67-71で敗れたものの、その敗戦で得た手応えを基に今日の第2戦に挑み勝利をつかんだ。
「僕たちは戦うチームとして、一試合一試合を大事に戦っていきたい」
京都はシーズン前半戦で16連敗を喫するなど苦しい状況が続いたが、年明け以降は3連勝を2回、そして大黒柱のサイモンがケガから復活したこともあり3月は5勝4敗と勝ち越して終えた。
小川ヘッドコーチはチームの調子が上がってきている要因に、サイモンの復活と、日本人選手のステップアップを挙げた。「前半戦はデイヴィッド・サイモン抜きで戦ってきて、本当に苦しいこともたくさんありました。でも、その間に日本人選手がすごく成長してくれて、よりチームで戦う意識をみんなが持つことができました。負けはしていましたが、それが今、サイモンが帰ってきて良い方向に繋がっていると思います」
永吉も「負けが続いた時は非常に苦しかったし、応援してくれているブースターの方々にはすごく申し訳ない気持ちでいっぱいでした」と振り返りつつ、「僕たちは日々の積み重ねが試合に出ると思っているので、練習中からワークアウトやチーム練習をしっかり取り組むことを忘れずに、みんなでやってきました」と続けた。
次節から4月に突入し、レギュラーシーズンもいよいよ終盤戦となる。前半戦で苦しんだこともあり、シーズン戦績は12勝31敗と大きく負け越してはいるものの、永吉は「僕たちは戦うチームとして、一試合一試合を大事に戦っていきたい」とラストスパートに向けて意気込んだ。「いろんな苦しい時期も良い時期も経験しましたが、最後はみんなでチームとして強く終われるように頑張りたいです」
小川ヘッドコーチも「前半は本当に苦しんだので、みんなの苦しみを喜びに変えられるように、残り1カ月半、しっかり戦っていきたいです」と意気込んでいる。4月もこの勢いを維持して、納得いく形でシーズンを終えることができるか、京都の戦いに注目したい。