写真=Getty Images

北米・カナダ圏外のNBAファンがメインターゲット

ついに『バーチャルリアリティ観戦』がNBAで現実のものとなる。

NBAがバーチャルリアリティ開発会社NextVRとのパートナーシップ締結を現地10月20日に発表することを『USA TODAY』が伝えた。

『USA TODAY』によれば、10月27日のスパーズvsキングスがバーチャルリアリティ観戦を実施する最初の試合になる。バーチャルリアリティ観戦には、NBAリーグパス購読のほか、現在はSamsung製のGear VRヘッドセット、互換性のあるSamsung製スマートフォンが必要とのことだが、今後は他社製品にも対応していく予定とのこと。

NBAグローバル・メディア流通部門副代表のジェフ・マルシリオは、普段から現地観戦する機会の少ない北米・カナダ圏外のファンをバーチャルリアリティ観戦のメインターゲットとして考えている。NBAはアメリカとカナダに限らず世界中にファンを抱えており、同圏外からリーグ公式ソーシャルメディアをフォローしているファンの数は、12億人を超えている。

『USA TODAY』によれば、今シーズン終盤までには全30チームが最低でも1試合はバーチャルリアリティ観戦を提供できる体制を整える予定。新技術の導入により、高額なコートサイドのチケットを購入できないファンも、臨場感に満ちた試合中継を自宅で楽しむことが可能になる。

新技術を用いた観戦スタイルの導入へ向け、最初の一歩を踏み出したNBA。テストから実用へと段階が切り替わったことで、技術革新のスピードはさらに加速するはず。気軽に現地観戦できない我々日本のファンにとっては、本場の臨場感を『仮想現実』ではあっても体験できるのは良いことだ。また距離の問題は別として、バーチャルリアリティが生み出す新しい観戦スタイルがどんなものになるのか、期待して待ちたい。

VRを体験するネッツのブルック・ロペス。今後VRをどう生用し、新たな観戦スタイルを見いだしていくのかが楽しみだ。