終盤の3ポイントシュート成功で流れが一変
シーホース三河vs富山グラウジーズの一戦は激しい点の取り合いとなったが、最後までインサイドを攻め続けた富山が93-87で勝利した。
序盤は晴山ケビンの3ポイントシュートで先制した富山が先行する。3本のオフェンスリバウンドを奪ったブライス・ジョンソンが9本中6本のフィールドゴールを成功させ12得点を挙げると、ジョシュア・スミスもペイントで力を発揮し、インサイドの攻防を制した。
対する三河は角野亮伍がドライブに3ポイントシュート成功と気を吐き、ダバンテ・ガードナーが個人技で富山ゴールをこじ開けるが、タフショットが多く、一瞬の隙を突かれて速攻を許すなど追う展開が続いた。それでも、ミスマッチを有効に使い、軽快なパス回しでゾーンを攻略した三河が第2クォーターに反撃を開始する。
外だけでパスを回すのではなく、インサイドを中継することでディフェンスを大きく動かし、ノーマークを作っては3ポイントシュートを確実に決めた。オフェンスで流れをつかんだ三河はディフェンスの強度が上がり、インサイドを締めてペイントでの失点を最低限に防ぐことに成功した。残り4分を切り、西田優大が3ポイントシュートを沈めてこの試合初めてリードを奪った三河が46-42で前半を終えた。
後半に入っても、オフェンスがディフェンスを上回る点の取り合いが続く。富山は前半以上にインサイドを強調し、スミスが5本すべてのフィールドゴールを成功させて13得点の荒稼ぎを見せた。一方の三河も角野がアグレッシブに攻め続け9得点を挙げれば、スミスとのスピードのミスマッチを生かしたジェロード・ユトフが確実にアウトサイドシュートを沈めて対抗した。
ガードナーの個人技を止められず、追いかける展開が続いた富山だったが、最終クォーター序盤に阿部友和とジュリアン・マブンガの連続3ポイントシュート成功で一気に流れを引き寄せる。インサイド攻めを徹底する富山は3ポイントシュートのアテンプトが少なく、第3クォーター終了時点で9本中2本の成功と低調だった。しかし、インサイドアウトが機能したこともあり、その後は7本中4本を成功させたことで逆転に成功した。
その後、終盤までリードチェンジを繰り返す展開となったが、スミスだけでなくマブンガのパワープレーも機能した富山が一歩抜け出した。そして、残り1分36秒にスミスがオフェンスリバウンドからゴール下をねじ込み、続いて宇都直輝がゴール下を決めてリードを2ポゼッション差に広げた富山が押し切った。
三河は残り1分25秒に西田がフリースローを獲得するも2本とも外してしまい、直後には角野のターンオーバーから失点と大事な場面でのミスが響いた。また、セカンドチャンスポイントで7-17と圧倒されたことも接戦を落とす要因となった。ホームでの手痛い敗戦となった三河だが、右アキレス腱断裂で戦列を離れていた橋本晃佑がコートに立ったことはポジティブなニュースだ。
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