昨シーズン途中に即戦力として加入も、プレーオフ欠場など悔いの残る結果に

ヒートは現地15日に行われたスパーズとのプレシーズンゲームに120-117と勝利。結果にさして意味はないが、内容面でも手応えを得られた一戦となった。

今シーズンのヒートは、昨シーズン途中に加入したテリー・ロジアー、3年目で伸び盛りのニコラ・ヨビッチを開幕から先発起用する見込みだ。ジミー・バトラー、バム・アデバヨ、タイラー・ヒーローと実績十分なコアメンバーとの新たな先発ユニットで、実戦を積み重ねて連携を深めることができているのは明るい材料と言える。

『Clutch Point』によると、試合後の会見で先発ユニットの一体感について聞かれたヒートのエリック・スポールストラヘッドコーチは「私も好きだよ。ただ、ヘッドコーチが気に入っているかどうかなんて誰も気にしないよ」と答え、ケミストリー向上には選手たちの自主性が何よりも大切と続ける。

「彼らは気分良くプレーして、自信が増している。ただ、最も重要なことは彼らが自主的に、一体感を増していこうと取り組んでいることだ。まだ、始まったばかりで、シーズンに入ってからどうなるのか見ていかないといけない。ただ、今の段階における選手たちの姿勢を気に入っている」

この先発陣の中でも、失地回復を目指すのがロジアーだ。昨シーズン、彼は2月のトレード締め切り直前にホーネッツから加入すると、31試合出場で平均16.4得点、4.6リバウンド、4.2アシストを記録。スタッツは及第点と言えるが、彼が出場した試合での成績は15勝16敗と黒星先行だった。また、首の故障によってセルティックスに敗れたプレーオフファーストラウンドを全休と期待に応えることができなかった。

それでも、現在のロジアーは「気分は良いよ。(トレーニングキャンプを行った)バハマから素晴らしい関係を築くことができていると思う」と、昨シーズンに足りなかった連携に手応えを感じている。

また、オフシーズンは、「身体と心を正しい状態にするために多くの時間をかけた。だから、今、僕たちはこの場にいる。僕たちはみんな1つの目標を心に留めている」と、心身ともにしっかりリフレッシュできたと続ける。

ロジアーがホーネッツ時代のパフォーマンスを見せることができれば、今シーズンのヒートは東カンファレンスの上位戦線に十分に絡んでいくことができる。30歳とベテランの域に入った彼の逆襲に注目だ。