米須玲音

「コートに入る前はアシストか得点かどちらかを決めようと考えていた」

クリスマスイブに行われた川崎ブレイブサンダースvs大阪エヴェッサ。とどろきアリーナに集まった2024人のファンへ向けた川崎からのクリスマスプレゼントは、90-81の勝利と米須玲音の再デビューだった。

昨年の今ごろは東山の司令塔としてウインターカップを戦っていた米須は、年が明けるとすぐに特別指定選手として川崎に加わった。日本大学進学を前にしたBリーグ挑戦では高校生ながら5試合に出場。この時点で佐藤賢次ヘッドコーチから「まだまだ身体も細く弱点もありますが、そこを試合で見せない。自分の強みでプレーをクリエイトできる」との評価を得ていた。

川崎は日大での1年目を終えた米須を、再び特別指定選手として迎え入れた。昨日の大阪戦は終始リードする展開ながら、第3クォーターだけでディージェイ・ニュービルに16得点を許しての32失点と猛追されるが、篠山竜青と藤井祐眞の先輩ポイントガードが最後までゲームをコントロールしてリードを守り切った。

第4クォーター残り10秒、88-81と勝利を確実なものとしたところで、米須に出番が回ってきた。勝敗は決していたが、彼にとっては大事な10秒。鎌田裕也が身体を張ってスペースを作り出すと、米須は迷わずリムアタックに行く。シュートを打たせまいと食らい付く木下誠をスピンムーブで振り切り、2得点を記録して再デビュー戦を終えている。

「今日は試合に出場したのは10秒ほどでしたが、すごく楽しかったです。コートに入る前はアシストか得点かどちらかを決めようと考えていたので、最後に得点を決められて良かったです」と米須は再デビューを語る。

「今シーズンも選手の皆さんからたくさん学んで、ファミリーの皆さんとバスケットを一緒に楽しんでいきたい」と米須。17勝5敗と東地区首位に立つチームにおいて、物怖じしない18歳がどれだけのパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみだ。