渡邊雄太

3ポイントシュートは低調もオフェンスの潤滑油に

ラプターズがネッツのホームに乗り込んだ一戦はオーバータイムにもつれる接戦となったが、逆転を狙ったスコッティ・バーンズの3ポイントシュートが外れ129-131で敗れた。

ベンチから出場した渡邊雄太は持ち前の守備力を遺憾なく発揮。ケビン・デュラントのマークを任された渡邊はフィジカル負けせず、長いウイングスパンを生かして、タフショットを多く打たせた。ただ、現役最高のスコアラーの一人であるデュラントは難しいプルアップシュートを高確率で沈めていった。それでも、渡邊のマークを嫌がり、自ら打開せずにパスを選択するシーンが多く見られた。

渡邊は背後からデュラントのゴール下をブロックするなど、リムプロテクターとしての存在感が高かった。ヘルプポジションから素早く移動し、抜群のタイミングでシュートを叩き落とし、前半だけで3つのブロックショットを記録した。オフェンスではスペーシングを意識し、停滞したタイミングでカッティングからボールを動かす役割を果たし、チームの潤滑油となった。だが、3ポイントシュートは5本中1本の成功で、5得点に留まった。

試合は第3クォーターを44-25と圧倒し、逆転に成功したラプターズだったが、最終クォーター残り13秒にパティ・ミルズの3ポイントシュートで同点に追いつかれた。ラストポゼッションでフレッド・バンブリードのミドルシュートが外れ、試合を決め切れずに延長にもつれた接戦を落とした。

渡邊は27分間の出場で5得点5リバウンド3アシスト3ブロックを記録。ベンチメンバーの中で最長のプレータイムを与えられたが、最終クォーター終盤やオーバータイムに出番は訪れなかった。昨日のキングス戦でNBA初のダブル・ダブルを記録し、指揮官からの信頼も右肩上がりとなっている。次のステップは、より3ポイントシュートの精度を高め、大事な終盤でも起用されるほどの信頼を得ることだ。