福岡大学附属若葉は群雄割拠の福岡県予選を制し、1位でウインターカップ出場を決めた。決勝戦の東海大学付属福岡は198cmのサイズを誇るファール・アミナタを擁したが、加藤愛香と柿元舞音が身体を張ってインサイドでの失点を最小限に抑え、トランジションオフェンスに持ち込むことで優勝をつかみ取った。若葉のインサイドを支える2人にウインターカップへの思いを聞いた。
「大濠公園5周は辞めたいと思ったくらい辛かったです」
──まずはそれぞれ自己紹介をお願いします。
加藤 若葉高校3年の加藤愛香です。ポジションはパワーフォワードで、得意なプレーはドライブです。好きな食べ物は肉です!
柿元 15番、2年生の柿元舞音です。ポジションはセンターで好きな食べ物はイチゴです。得意なプレーは外からのシュートで、接触プレーが苦手です。
──センターなのに接触プレーが嫌いなんですね。でも福岡県予選の決勝では、アミナタ選手とバチバチやっていた印象です。
柿本 怖かったけど、加藤さんが後ろにいたからやらなきゃみたいな感じで頑張りました。
加藤 私も不安な部分はあったんですけど、それ以上に本人はもっと不安だと思ったので、自分が後ろから声をかけつつ、助けながらプレーしました。彼女は大事なところでジャンプシュートを決めてくれる勝負強さを持っています。ただ、調子が良い時はめっちゃ良いですが、自分で下げちゃう系なので、まだまだ頼りないです。
柿本 加藤さんはどんなボールでもキャッチしてくれてシュートをポンって決めてくれるので頼りになります。でも、ファウルが多くて、加藤さんがいなかったらヤバイのでそれは直してほしいです。
──加藤選手とってはウインターカップは最後の大会となりますが、3年間で一番思い出に残っている出来事はなんですか?
加藤 去年のウインターカップ予選で負けてから、コロナ禍で練習が思うようにできない時期がありました。その中で大濠公園5周(約10km)を走る練習を10日間くらい毎日やっている時あって、それが辞めたいと思ったくらい辛かったです。何分以内でとかの制約はなく個人で自分を追い込む感じで、止まったら負けだっていう気持ちだけで走っていました。
──そのキツい練習があったからこそ、福岡県優勝に繋がったと思ったりしますか?
加藤 どれだけキツい試合でもあの5周の方がキツいと自分に言い聞かせていました。負けたら負けたで絶対に大濠公園5周が待っていると思っていたので、絶対に走りたくないと思いながら試合をしていました。
柿本 ずっと先輩たちから「負けたら5周あるよ」って言われていたので、絶対に走りたくないと思っていました……。
加藤 準決勝は相手のペースに合わせてしまったり、試合の内容はみんな良くなくて、応援してくださっている人たちを不安にさせる試合をしてしまったと思うんですけど、決勝戦は本当に気持ち良く終われたので良かったです。
「みんなで笑って終わりたいと思います」
──インターハイでは桜花学園に大敗しました。
加藤 やっぱり桜花さんとインターハイで戦わせてもらって、本当に自分たちの力のなさが分かりました。でもそれをマイナスに考えず、次のウインターカップで絶対にやり返そうと考えているので、しっかり準備して必ず桜花さんと戦えるようにしていきたいと思います。
──初めてのウインターカップはどんな気持ちで迎えますか?
柿元 ドキドキしています。福岡にも身体つきとか力が強い選手が多かったですが、全国に行ったらもっと平均身長が高くなると思うので、自分が守れるのかなみたいな不安もあります……。
──あらためて、ウインターカップへの意気込みをお願いします。
加藤 自分たち3年生にとっては最後の大会なので思いっきりプレーをしたいと思っているし1、2年生には来年にも繋がると思うので、後輩たちには気持ち良くプレーしてほしいなと思っています。
柿元 3年生と一緒にプレーする最後の大会なので、全員で楽しく目標としている日本一を獲れたらいいなと思います。インターハイの時は実力を出せないまま終わってしまったので、みんなで笑って終わりたいと思います。
加藤 インターハイでは本当に不甲斐ない結果で終わってしまったので、ウインターカップでは必ず良い結果で終われるようにチーム全体としても、個人としても後悔のないプレーをしたいです。応援してくださる皆さんにとっても納得したもらえるように、最後までやり切って全力でプレーしていきたいと思います。