ビッグラインナップが機能し、第2クォーターを26-11と圧倒
12月4日、川崎ブレイブサンダースが敵地でアルバルク東京と激突。序盤からタフな守備で主導権を握ると、効果的に3ポイントシュートを沈める理想的な展開でA東京を攻守で圧倒し85-66と大勝した。
川崎は立ち上がりから全員の足がよく動きボールマンに激しいプレッシャーをかけてA東京にタフなシュートを強いる。その一方で、マット・ジャニングがドライブ、外角シュートと持ち味を発揮することで19-13と先手を取った。
そして、第2クォーターに試合が大きく動く。川崎は内と外でボールを大きく動かす目論み通りの流れでシュートを放ち、ニック・ファジーカスとジョーダン・ヒース、パブロ・アギラールを同時起用するビッグラインナップも見事に機能した。
ザック・バランスキーの粘り強いディフェンスによりアギラールの得点は伸び悩んだが、ローポストのアギラールが楔となり、そこから外角へと効果的にさばくパスと、ガード陣のドライブとの合わせ技で守備のズレを作り出していった。その結果、ジョーダン・ヒースがこのクォーターだけで4本の3ポイントシュートを沈めた。
逆にA東京は3ポイントシュートこそ6本中3本成功とよく入ったが、川崎のプレッシャーに負けて外でボールを回して単発のアウトサイドシュートと淡白な攻めでシュートミスが続く。そこで川崎はリバウンドをしっかり保持すると、攻守の素早い切り替えから確率良くシュートを決めていった。
そして、オフェンスの良いリズムが守備にも好循環を及ぼす。セバスチャン・サイズのターンシュートをファジーカスがブロックするなど、このクォーターで2点シュートを許したのはわずか1度のみ。川崎が前半で21点の大量リードを奪った。
後半の出だし、なんとか反撃のきっかけをつかみたいA東京だったが、川崎はファジーカスが第3クォーターだけで11得点をマーク。大黒柱が仕事をしっかり果たして、A東京に付け入る隙を与えず。そのまま危なげない試合運びで楽々と逃げ切った。
「一つひとつのバトルに勝つメンタルをしっかりセットできた」
川崎の佐藤賢次ヘッドコーチはディフェンスの勝利を強調する。「前半、アウトサイドシュートが入ったこともありますが、ディフェンスがしっかり機能してどういうシュートで終わらせたいのかをしっかり遂行できたのが大きかったです」
また、指揮官は第2クォーターの3ポイント攻勢など、オフェンスも含め自分たちのプランをしっかり実行できた理由としてメンタル面の充実を挙げている。「ディフェンス力、インテンシティが非常に高いチームを相手にするので、目の前の相手に絶対に負けない。一つひとつのバトルに勝つメンタルをしっかりセットできたのが大きかったです。3ポイントについては空いたら迷わず打ち切るところと、ガード陣がしっかりペイントの中にアタックしてくれてズレができたのが大きかったと思います」
一方、痛恨の大敗を喫したA東京の指揮官ルカ・パヴィチェヴィッチは「第1クォーターの出だしから、相手に気持ちよくオフェンスをプレーさせて乗せてしまいました。いくつかの重要なことができず、我々らしさを全く出せなかったです」と完敗を認める。
東地区の上位対決に先勝したことで、川崎は首位の座をキープ。これで明日も勝ち、A東京相手に敵地で連勝できれば大きな弾みとなる。逆にA東京がトップ争いに踏みとどまるためには、連敗は避けなければならない。明日の第2戦は、東地区の優勝争いに少なくない影響を与えるシーズン中盤戦の大一番となる。
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