日本代表

中国との第2戦ではラスト5分で逆転され「とても重要な教訓となった」

バスケットボール男子日本代表はフィリピンで行われている『アジアカップ2021予選』で、再び中国と対戦し84-90で敗れた。

フリオ・ラマスヘッドコーチは試合後の会見で、こう総括した。「チームは成長して、どんどん良くなっています。ただ、試合に勝ちたかったので今はハッピーではありません。みんな35分までは良いプレーができていました。シューティングも良く、相手のビッグマンに対しても対応できていた。ただ、勝つにはそれを40分間やり続けないといけない。チーム作りにおいて、とても重要な教訓となりました」

ラマスヘッドコーチが言うように、日本代表は57-66と完敗を喫した一昨日の課題を生かし、この試合では序盤から積極的なペイントアタックからのキックアウトを行うことで、前半だけで20本中10本の3ポイントシュートを成功させてリードを奪った。しかし、69-65と日本の4点リードで迎えた最終クォーターには、中国の1-3-1ゾーンディフェンスを全く攻略できずに、相手に主導権を握られた。その結果、第4クォーターを15-25と圧倒され、最終スコア84-90で敗れた。

タイムアウトを取り修正を図ろうとしたものの、立て直すことができなかったゾーンオフェンスについてラマスヘッドコーチは「マッチアップゾーンに対して、もっとオフェンスの準備をする必要があると証明された」と力不足を認めた。

それでも「次の試合に向けて大切なレッスンとなりました。今はチームのシステムを成長させているところで、ゾーンについてはもっと練習しないといけません」と、この先の東京オリンピックとアジアカップ本戦に向けて意気込んだ。

ライアン・ロシター

「ディフェンスやオフェンスの遂行力で成長を見せることはできました」

このフィリピンで行われている『アジアカップ2021予選』では、今日の中国戦が初出場となったライアン・ロシターは、チーム最長となる32分21秒の出場で、15得点4リバウンド6アシスト3スティールを記録した。ゲーム序盤からインテンシティの高いディフェンスを行い、試合がヒートアップした時には冷静に対応し、持ち前のリーダーシップを発揮した。

試合後の会見では、ロシターも指揮官と同様に「初戦と比べてディフェンスやオフェンスの遂行力で成長を見せることはできました」と収穫を挙げた。それでも「ポジティブな部分はたくさんあったけど、残念なことに残り5分でネガティブな部分が出てしまったことが敗因となってしまいました」とゾーンディフェンスを攻略できなかった終盤のプレーを悔やんだ。

「スカウティングをしてゾーンへの準備はしてきましたが、僕たちの判断に問題があり、消極的になってしまいました。ゾーンに対してドライブでアタックしてからキックアウトをすることがなく、外でボールを回してしまいました」

日本代表は2月に行われた試合を含めてチャイニーズ・タイペイには2勝し、中国には2敗という結果で『アジアカップ2021予選』を終えた。Bリーグが終わってすぐに代表合宿が始まり、国内組だけで強豪の中国と接戦を繰り広げたことは収穫に値する。今回得た課題を東京オリンピック、そしてアジアカップに向けて生かすことができるか、日本代表の挑戦に期待したい。