状態はまだ70%も「日本らしいバスケットができて良かった」
本橋菜子は昨年11月の日本代表強化合宿中に右膝前十字靭帯損傷の大ケガを負った。復帰までに要する期間は10カ月から12カ月。今年7月のオリンピックを考えればギリギリだったが、本橋はあきらめることなくリハビリに励んできた。先月からようやくチーム練習に入れるようになり、昨日のポルトガル戦が久々の実戦復帰となった。
「練習も何回か重ねていたので、試合に出た時は怖さとかは感じずにプレーできました」と復帰戦を振り返る本橋だが、右膝のサポーターは痛々しく見え、コートサイドで入念に膝を曲げ伸ばしする様子も見られた。「まだ膝のコンディションは万全ではなく、膝が休んで固まっちゃうと動き出すまでにまだ痛みがあったりするので、出る直前にしっかりアップをしていました」と語る。
コンディションは「70%ぐらい」で、まだプレータイムの制限もある中で、約8分の出場で3ポイントシュート1本とフリースロー2本を決めて5得点を記録。「まだ本来の自分の良さを短い時間帯では出せなかったけど、膝の状態とかコンディション的な部分ではいけるなと感じた」と収穫はあった。
何より、コートに立ってプレーできたことの充実感は、長いリハビリの時期には得られなかったものだ。「日本代表としての試合もすごく久々だったけど、私自身もコートに立つのが本当に久々で、ここがゴールではないけど、ここに戻って来れたことを本当にうれしく感じたし、試合前はすごくワクワクした気持ちで臨めました。リバビリはしんどかったです(笑)」
本橋は「最後は皆さんの前で日本らしいバスケットができて良かった」と試合を総括し、今後の抱負をこう語った。
「今日の課題をしっかり次の第2戦、第3戦に繋げていけるようやっていきたい。ファンの皆さん、いつも応援ありがとうございます。オリンピックに向けて大事な試合になるので、自分たちのバスケをしてオリンピックに向けて盛り上げていけるように頑張りたいです」