Bリーグ開幕へ向けたOBたちの期待と願い[後編]

2016/09/14
Bリーグ&国内
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文・写真=泉誠一
上の写真:拓殖大学の池内泰明ヘッドコーチ
文中写真:筑波大学の吉田健司ヘッドコーチ

今回お話をうかがったOBたちは現在、それぞれの母校に戻って大学のヘッドコーチとして後進の指導に精を出しており、未来のBリーガーを供給する側の立場でもある。

Bリーグ開幕へ向けたOBたちの期待と願い[前編]

プロ志向の選手のためにも学生時代からワンランクアップ

拓殖大学の池内泰明ヘッドコーチは、「どういうチームを作っていくのかが一番興味のあるところです。たぶん、外国人選手が主軸となり、セットオフェンスばかりになるのでしょう」とバスケットスタイルに興味を示している。

「Bリーグの各チームスタイルを見ていかないと分からないですが、今後はいつでも対応できる選手を育てることになります。拓大のスタイルはフリーランスですが、たまにはセットオフェンスをしていくことも練習の中で入れていきながら、プロを目指したい選手に学生時代から慣れさせるようには考えています」

2年連続日本一に導く筑波大学の吉田健司ヘッドコーチ。Bリーグに求める技術の高さに対し、そこに挑戦できるプロ志向ある選手たちの育成を目指す。

「レベルの高いところで挑戦するぞ、という選手を育てていきたいです。とりあえずプロになれる、とりあえずバスケでお金をもらえたり生活費が稼げるというだけではプロとは言えません。今回、Bリーグは大きなスポンサー(ソフトバンク)がついたりして、これまでと違うのは確実です。その中でどれだけお客さんが着目し、注目してもらえるかに期待していますし、我々も見に行かなければいけないと思っています」

Bリーグは子供から学生たちに夢を与える場になってほしい

青山学院大学の廣瀬昌也ヘッドコーチも、「今までいろいろありましたが最大のチャンスです。このチャンスを逃さないようにして良いリーグになって欲しい」と強く願う。指導する大学生だけではなく、多くの子供たちにとっても「夢を与える場になってほしい」と続けた。

「スポーツ界はいろいろと不祥事が起きており、バスケット界も他人事ではありません。スポーツは政治をも動かす力があり、スポーツマンシップがあった上でのスポーツです。ただ商業化してしまって何でもOKではなく、地域貢献や子供たちに夢を与える活動などを含めた、希望に溢れ、みんなが憧れ、周りに影響を与えられるリーグになってもらいたいです」

学生を送り出す立場としては、プロだからこそ人としてさらに大きくなれる環境を求めるのは当然である。

9月22日の開幕戦以降、明らかになっていくBリーグが示すバスケットスタイルに寄り添いながらも、個性溢れる選手を輩出することが欠かせない。

「僕は大学はフリーランスで戦えると思っていますし、できればBリーグにもそういうチームが出てくるとうれしいです」と池内ヘッドコーチは、様々なスタイルのチームが台頭することに期待を寄せる。

「得点源となる外国人選手がいると、セットオフェンス重視のバスケットにどうしてもなってしまいがちです。拓大の基本スタイルは変わりませんが、どこにポイントを置いてバスケットをしていくかを今後はもっと考えていく必要があります。日本人選手が活躍しやすいのは3ポイントシュートだと思っていますので、シューターをいっぱい鍛えたいですね。インサイド&アウトやスクリーンを使ってシュートを決め、Bリーグでも通用する選手を育てることを目指して頑張ります」

明るい未来を夢見てプロを目指す大学生たちは現在リーグ戦を行っている。池内ヘッドコーチ、吉田ヘッドコーチ、廣瀬ヘッドコーチ、さらには網野友雄氏も日本大学のヘッドコーチとして指揮を執っている。他にも多くの日本バスケを支えてきたOBたちが、ベンチで元気な姿を見せている関東大学リーグにもぜひ足を運んでいただきたい。