U-18男子日本代表

文=立野快 写真=FIBA.com

エースに成長した富永啓生が28得点の大暴れ

U-18アジア選手権は今日から決勝トーナメントへ。2勝1敗でグループリーグを突破したU-18日本代表はレバノンと対戦。サイズに勝るレバノンを相手にプレスディフェンスと走るバスケットで流れを手繰り寄せ、85-67で逆転勝利を収めた。

試合序盤、日本はリバウンドを取られて次々と失点し、オフェンスではターンオーバーやショットミスで流れに乗れない。11-22のビハインドで第2クォーターを迎えるも、ここから日本の激しいディフェンスが徐々に機能し始める。インサイドにボールを集めるレバノンに対して積極的にダブルチームを仕掛け、良い形を作らせない。リバウンドから河村勇樹が巧みにボールプッシュし、トランジションゲームに持ち込み徐々にペースを取り戻す。

流れが良くなると3ポイントシュートも決まり始め、シュートが入ることでディフェンスのプレスも良い形で始められる好循環が生まれ、日本が40-37と逆転して試合を折り返した。

富永啓生

スタイルを貫き通して主導権を握る

後半もプレスを緩めない日本。ハーフコートからの激しい守備でレバノンに形を作らせず、インサイドに預けようとするパスをダブルチームやスティールで阻止し、速攻へと転じた。攻めではこの試合でゲームハイの28得点を挙げた富永啓生がドライブやアウトサイドシュートを次々に沈めてリードを広げる。その後もレバノンを寄せ付けなかった日本が、85-67で勝利を収めた。

試合を通してリバウンドは36-52と大きく差を付けられた日本だが、12本を奪ったスティールでポゼッションを奪い返し、ターンオーバーから24得点と速攻から効率的に得点を重ねることで主導権を握り返した。

相手にリードをされる中でもチームスタイルを貫き通し、自分たちのゲームに持ち込むことができたのは地力に勝る証拠。明日の準々決勝、日本はオーストラリアと対戦。世界レベルの強豪にどう戦っていくのか注目したい。