途中出場でも33得点と抜群の存在感を見せ、劣勢をひっくり返す
ネッツとサンズの東西上位チームの対戦は、後半になってペースを上げたネッツが128-119で完勝した。
前半はリードを許したネッツだが、第2クォーターの最後に点差を詰めると第3クォーターに逆転。第4クォーターには多くの時間帯で2桁のリードを保った。この勝利に大きく貢献したのが『シックスマン』のケビン・デュラントだ。
現地18日のヒート戦、開始早々に左の大腿部打撲により退いたデュラントは、その後の3試合を欠場。1週間ぶりの復帰でベンチスタートとなり、第1クォーターはベンチで戦況を見守った。プレータイムは限定的なものになるかと思われたが、第2クォーター残り8分でコートに立つと、ケガの影響を感じさせないプレーを披露。投入されてすぐにブレイク・グリフィンの得点をアシストすると、自らもフローターを決めて波に乗った。
デュラント投入後は別のチームになったネッツに、サンズは面食らった感がある。36得点を挙げたデビン・ブッカーは「最初はウチのペースだったんだけど、ネッツは途中からどんどんシュートを決め続けるようになった」と試合の流れを振り返る。
デュラントはベンチスタートながら28分プレーし、フィールドゴール21本中12本成功の33得点、6リバウンド4アシスト2スティールと大活躍。「スタートだろうがベンチだろうが、その状況に合わせてプレーするよ」と涼しい顔で語る。
「すべてのワークアウトを完璧にこなしてきたから、それなりにプレーできるのは分かっていたし、プレータイムがもっと長くても問題なかったと思う。それでも、またチームメートと一緒にプレーできて気分は良かったよ。練習中から常に試合のリズムでシュートを打つよう心掛けているから、さほど問題は感じなかった。良いスタートを切ることができた。この調子で続けていきたいね」
まだハーデンの復帰目途は立たないが、デュラントが戻って来ただけでネッツはまるで別のチームになる。ここからプレーオフに向けてチームをどう仕上げていくかが楽しみだ。
一方のサンズは最後まで競ることができなかったが、指揮官のモンティ・ウィリアムズは直近のシクサーズ戦、セルティックス戦も含めて「プレーオフのような雰囲気のゲームができて、若手の成長にはプラスになる」と一定の手応えを得ている。
またネッツを率いるスティーブ・ナッシュにとっても、輝かしい現役時代を過ごしたサンズとの対戦は特別な感情がある。「リーグ最強チームの一つなのは間違いない。サンズが再びプレーオフに出て優勝争いをして人々の注目を集めていることは、私にとってもうれしいことだ」とコメントしている。