背番号の50はダンクで名を上げた彼にとって「縁起の良い数字」
トレードでナゲッツに加わったばかりのアーロン・ゴードンが、新たな環境で水を得た魚のようなパフォーマンスを続けている。
現地4月1日のクリッパーズ戦では、チーム最長となる39分のプレーで14得点6リバウンド6アシスト3スティール2ブロックを記録し、101-94での勝利に貢献。スタッツよりも効いていたのが、クリッパーズのエース、カワイ・レナードを抑え込むディフェンスでのパフォーマンスだ。
第4クォーターの終盤に勝利をあきらめたクリッパーズが主力を下げるまで、レナードとゴードンがコートに立つ時間は全く同じ。レナードはフィールドゴール22本中10本成功の24得点と及第点の数字を残したしたものの、得点の多くはスイッチからミスマッチを作り出して稼いだもの。ゴードンとの1対1で勝つシーンはほとんどなく、後半に入ると1対1ではアタックに行くこともできなくなった。コートに立っていた時間の得失点差は-14で、これだけレナードがやられた印象の残る試合は稀だ。
試合後、『NBA on TNT』とのインタビューで、ゴードンは「とても楽しくプレーできている」と、充実した表情でコメントした。この日は特別ゲストのドウェイン・ウェイドからも質問され、新天地で背番号50を選んだ理由を聞かれると「僕はダンクコンテストで最多の50点をもらった選手で、この番号は自分にとって縁起の良い数字だし、力を与えてくれる」と答えた。
シーズン中の移籍は簡単ではないが、ゴードンはナゲッツのシステムにすぐさまフィットし、ロールプレーヤーとして勝利のために力を尽くしている。
チームの可能性について聞かれたゴードンは「このチームに限界はない」と答えた。「目的を果たせるだけの力がある。昨シーズンのプレーオフで西カンファレンスファイナルに進出したチームなのだから、それ以下の結果になったら、誰も納得しないよ」
「今のチームには、必要なピースが揃っている。このままチームを築き上げるだけさ」
今シーズンのナゲッツはディフェンスのユーティリティプレーヤーが退団したことで攻守のバランスを欠き、なかなか成績を上げられなかった。しかし、ゴードンの獲得で『ピースは揃った』と言える。ニコラ・ヨキッチとジャマール・マレーは健在で、若いマイケル・ポーターJr.はシーズンを通して活躍しており、ファクンド・カンパッソというサプライズもあった。魅力的なタレントの力がチームとして一つになったナゲッツは、レイカーズ、ジャズ、クリッパーズに並ぶ、優勝候補に返り咲いた。