金丸晃輔をマーク「得意なシュートを打たせないことを意識」
川崎ブレイブサンダースは2月6日、7日のシーホース三河戦に勝利した。週末の連戦で1試合目に勝つも2試合目に敗れることを繰り返していたチームにとっては、レバンガ北海道と激突した12月6日、7日以来となる久しぶりの同一カード連勝の達成となった。
週末、川崎はまず6日の試合で序盤から圧倒し93-63と圧勝。翌7日の試合も第3クォーター終了時点で14点リードを奪いながら、第4クォーターに猛追を受け終盤に追いつかれるもそこから再び突き放し96-93で競り勝った。
この価値ある連勝をもたらす原動力となったのが藤井祐眞で、20得点4アシスト3リバウンド3スチールの大活躍だった。また、三河のエースである金丸晃輔を持ち前の豊富な運動量による密着マークで苦しめ、スタッツに残らない部分での貢献も光った。
「昨日、30点差で勝って今日がより難しいゲームになるのは試合前のミーティングでも言われていました。第3クォーターまではチームとしてやるべきことを遂行できていました。ただ、終盤にやられてはいけないところでやられてしまったり、課題は残る部分はあったので、それを今後に生かしてステップアップできればと思います」
7日の試合後、こう総括した藤井は、連勝を導く大きなポイントとなった金丸へのディフェンスを次のように語る。
「昨日、金丸さんはあまりシュートの確率が良くなかったので、今日は最初からより攻めて来ると思って臨みました。昨日と違い出だしにポストアップで身長の差をつかれ、最初にやられてしまいましたが、その後でニック(ファジーカス)が背後をヘルプすると言ってくれました。ヘルプがいる方向に行かせるように仕向け、できるだけ金丸さんの得意なシュートを打たせないことを意識して終始プレーしていました。気持ち良く打たれたシーンは少なかったと思うので、その点はチームとして守れたことで良かったと思います」
「良いムードを保って連勝を伸ばしていきたい」
チームで守れた成果を強調する藤井だが、彼個人のパフォーマンスも確実に上がってきている。この日の4スティール、そして1月27日のサンロッカーズ渋谷戦で挙げた7スティールなど、オールスターブレイク明けとなる1月23日以降の8試合で計23スティールと量産中だ。
藤井は「スティールが増えているのは意識していません」と言うが、チームディフェンスの強度だけでなく、自身のディフェンスにも手応えは感じている。
「SR渋谷戦は(ライアン)ケリー選手が欠場していて、ボール運びをずっと相手のガード陣がやることでフルコートのプレッシャーを与え続けたのが第4クォーターに効いてきました。(1月30日、31日の)島根戦も同様でずっとプレッシャーをかけ続けたことによって、相手もちょっとミスをしたり、プレッシャーを嫌がって消極的なプレーをしたことでターンオーバーを誘うことができました。そこに関してはすごく自信を持ってプレーできています」
また、勝ち負けを繰り返して成績がなかなか上がらなかったことに「何か違う、おかしいなというのはチームの中に雰囲気としてありました」と振り返り、1月31日の島根スサノオマジック戦での敗戦後にチームが変わる一つのきっかけがあったと明かす。「島根戦の後、ロッカールームでいつもより長い話し合いがありました。そこで、ひとり一人が思っている気持ちをぶつけあわないといけない。仲良しチームではなく、チームとしてステップアップするにはそういうコミュニケーションが必要だと思いました」
久しぶりの同一カード連勝について「素直にうれしいですが、まだ試合は続くので良いムードを保って連勝を伸ばしていきたい」と気を引き締める。
待望の同一カード連勝を、これまで同一カード連敗がなかったリーグ上位の三河相手に達成できたことは川崎にとって大きな意味のあるものだ。この勢いに乗り水曜日の新潟アルビレックス戦、土日のレバンガ北海道戦のアウェー3連戦で連勝を伸ばしていきたい。そのためには引き続き藤井が攻守に渡るアグブレッシーブなプレーでチームに活力を与えることが不可欠だ。
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