「チームとしては次に繋がる試合になったと思います」
レバンガ北海道が秋田ノーザンハピネッツのホームに乗り込んだ水曜ナイトゲーム。北海道が59-53とリードして最終クォーターを迎えたが、終盤で力尽き73-79で逆転負けを喫した。
橋本竜馬は試合後の会見で「秋田さんのプレッシャーディフェンスが第4クォーターでボディーブローのように効いてきてしまいました」と14-26と失速した最終クォーターを振り返った。それでもこの試合の北海道は、内田旦人、ファイパプ月瑠、ジャワッド・ウィリアムズを欠いた中での戦いとなり、敗れはしたがこの状況で最後まで戦い抜いた経験はチームにとってプラスになる。
また、ジョーダン・テイラーがゲームハイの23得点を挙げたが、多嶋朝飛が15点、葛原大智が11点、山口颯斗が6点と日本人選手の奮闘も目立った。「今日はジャワット選手がいませんでしたが、チームとしては次に繋がる試合になったと思います。戦う姿勢やチームとして向かう方向性が良い方向に行っていると思うので、ポジティブにとらえて次の試合に向けて準備していきたいです」
特に特別指定選手として加入したばかりの山口は、パプとウィリアムズの穴を埋めるべく、ディフェンスでは秋田の外国籍選手を相手に奮闘し、オフェンスでもシュートが入らなくてもあきらめずに最後までアタックしてチームに勢いを与えていた。橋本も「素晴らしかったと思います」と山口の攻めの姿勢を称える。「秋田さんはプレッシャーディフェンスをかけてくるので、彼のようにアタックして破ることで、全選手が同じようなプレーができていました。山口選手はチームにすごく良い影響を与えています」
「スパイスを持った選手が増えていくと、チームとしては面白くなっていく」
北海道はシーズン前半を終えて9勝21敗と大きく負け越しているが、ここ10試合の戦績は5勝5敗。さらに敗れた5試合はすべて1桁で落としており惜敗が続いている。橋本も「『接戦で負ける試合が多いよね』とよく言われます」と言う。それでも「自分自身が感じていることと、チームが感じていることはすべてが一致しているかは分からないですが」と前置きした上でこう語った。
「やはり東地区の強豪チームや順位が上のチームは、そういう試合を常にモノにしていて、そこの差は小さいようですけど僕の中では結構あると感じています。ただ、試合全体を見て戦えている部分を精査していきながら、チームとして我慢を続けて40分間戦えば、そういう試合も勝てると思うので、今はそこを詰めているところです。今日の終盤は秋田さんの方が上回っていたと思いますが、毎試合が自分たちにとってはステップアップするためのものになるので、今日出た課題を次の試合でどうするのか。そして僕たちがどう変わって行くのかを繰り返していかないといけないと常に感じています」
いよいよ次節からシーズンの後半戦を迎える。橋本は言う。「今は一つずつ階段を登っている段階で、その中で接戦をモノにするためには、遂行力や時にはワイルドさが必要かなと思います。例えば山口のようにアタックしていくとか、そういうところを見せていって、チームとしても引き出しを作っていくことがすごく大切だと思います。今はバスケットのスカウティング技術も進んでいますが、良い意味でみんなが良い子になるのではなくて、自分の良い部分を出してプレーするのがバスケットの面白さでもありますし、コーチに対しても『今日はこの選手がこんなことをした』というのをインプットさせるような。そういうスパイスを持った選手が増えていくと、チームとしてはさらに面白くなっていくと思います」