古川孝敏が語るバスケ部時代vol.4「トップの選手こそ工夫をしている」

2016/08/19
Bリーグ&国内
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文=鈴木健一郎 写真=安田健示

PROFILE 古川孝敏(ふるかわ・たかとし)
1987年10月20日生まれ、兵庫県出身のシューティングガード。激しいディフェンスと冷静なシュートを兼ね備え、いつもアグレッシブなプレーでチームを牽引する。2011年に日本代表デビュー。28歳にして今なお発展途上の努力家だ。

トップの選手こそ工夫をしている

今、栃木ブレックスや日本代表で自分の周囲にいる選手と一緒にプレーしていて思うのは、みんな能力だけでやっているわけではない、ということです。能力だけでやるのでは限界があります。何かしらの工夫を考える必要が絶対にあります。なんでもかんでも速かったり跳べればいいわけではないので。トップの選手こそ、自分がどうやるのが最も効果的なのかを考え、その工夫をしていると思います。

もちろんコーチからのアドバイスで気付くこともあります。自分一人では気づけないことも、周りからのアドバイスで気付くことができるし、そこから工夫をしていけますし。

田臥勇太さんと一緒にプレーしているとそれを強く感じます。一瞬のスピードはもちろんありますけど、それだけではなくて、見えているところが違うと感じることがよくあります。

NBAは、試合自体を見ることはあまり多くないのですが、プレー集や好きな選手の動画はよく見ています。Youtubeでプレー集を見て、真似できないかと思ったり。自分が今練習しているプレーに近いスタイルの選手を探す、という見方が最近は多いですね。コービー・ブライアントが大好きで、コービーばかり見ていましたが、どうもあれはレベルが高すぎて僕が寄せていけなかった(笑)。自分がポストプレーを上達させたい時には、そういうプレーを得意とする選手を参考にします。逆にボールをもらって前を向く時の体の使い方が上手い選手の動きを見たりします。

自分のチームとプレースタイルが似ているチームを参考にすることもあります。最近ではゴールデンステイト(ウォリアーズ)などをよく見ます。シューターが多いチームなので、僕も同じ流れでシュートが打てればいいなと。

僕は海外で自分を高めたいという気持ちを持っています。代表に入って主軸としてプレーしたい、という目標があって、そのためにはもっと上手くならないといけない。そのためには海外で、という考え方ですね。代表でやっていくには、海外のチームで他国の選手とシーズンを通してプレーし、向こうのバスケを体感する中で自分をどう磨いていくか、ということを考えていました。

でも、何が何でも海外に行ければOK、ではないです。日本よりレベルが低い国に行っても意味がないですから。今は代表の活動をおろそかにしたくはないし、そこで結果を出すことで自分をアピールすることにつながりますし。まずは代表を第一に考えながら、チャンスがあれば海外でプレーして、自分をもっと高められればいいと考えています。

今年で29歳になります。まだまだ「上手くなりたい」というところが一番大きいです。そんな中で今にはBリーグがスタートします。バスケットを盛り上げていく意味ではすごく良いきっかけになると思います。僕もバスケをもっともっと人気のあるスポーツにしていきたいです。日本のバスケのレベルが上がれば、ファンは増えていくはずです。まずはプレーヤーとしてどうやるか、どう結果を残していくかを大事にしていきたいです。

新しいリーグになって、僕たち選手も盛り上げていかないといけない。選手として自分がやれることを大事にしていきたいです。あとはもちろん優勝、勝ちにこだわってやっていきたいです。

栃木ブレックスで一緒にプレーする田臥勇太について「見えているところが違うと感じる」と賛辞を惜しまなかった。

バスケット・グラフィティ/古川孝敏
vol.1「ライバルに負けたくない一心で」
vol.2「厳しい中でも皆と過ごせたことが一番」
vol.3「強いだけでなく良いチームでやりたい」
vol.4「トップの選手こそ工夫をしている」