アマカは53得点21リバウンド3スティール2ブロック
ウインターカップ女子決勝、桜花学園が東京成徳大学を89-65で破り、通算23回目の優勝を決めた。
圧倒的な差を付けたのはインサイドの攻防だった。186cmで走って跳べるオコンクウォ・スーザン・アマカと185cmの朝比奈あずさが攻守にゴール下を支配。その圧力に成徳はペイントエリアにボールを入れられず、攻めに奥行きが出ない。そうなるとキックアウトからチャンスを作ることもできず、生命線の3ポイントシュートが10本中2本と決まらずにオフェンスが停滞した。
12-21で迎えた第2クォーター、成徳は桜花学園のディフェンスのギャップを突くミドルジャンパーで2点ずつ返すことで粘る。インサイドをこじ開けられず、3ポイントシュートも決まらない中、ディフェンスで我慢して食い下がった。
しかし後半、桜花学園はストロングポイントであるアマカのインサイドを強調することで、粘る成徳を突き放す。後半開始からアマカにボールを集めて4連続得点。アマカの強さと高さでゴリ押しするのではなく、面を取った瞬間にタイミング良くハイローのパスを合わせる息の合ったプレーを次々と繰り出す。
これで波に乗ったアマカは自らドライブでレイアップに持ち込んだり、オフェンスリバウンドをそのまま押し込んだりと、その高い身体能力を存分に発揮。前半は17得点だったが、第3クォーターだけで18得点を記録。第4クォーターにも18得点と最後まで得点ラッシュは止まらなかった。
終盤に司令塔の江村優有、そしてアマカがファウルトラブルに陥るも、桜花学園は崩れなかった。成徳は最後まであきらめずにボールにプレッシャーを掛け、そして攻めに転じれば全員が走ったが、踏ん張ることはできても押し返すことはできなかった。
アマカは53得点21リバウンド3スティール2ブロックと圧倒的なパフォーマンス。ウインターカップの1試合最多得点は2017年に奥山理々嘉(八雲学園)が挙げた62得点。アマカの53得点はそれに次ぐ数字で、ファイナルでの得点では最多となる。
キャプテンの江村は「今年最初で最後の大会で、チームの目標である優勝を達成することができてうれしいです。今まで1年間、ウインターカップのために準備してきて、最後に全力を出しきることができて良かった」と、晴れやかな笑顔を見せた。