大阪エヴェッサの角野亮伍、出場機会を得るも「得点が取れていない自分に満足できない」と闘志を燃やす

大阪エヴェッサの角野亮伍、出場機会を得るも「得点が取れていない自分に満足できない」と闘志を燃やす

2020/11/06
角野亮伍

角野亮伍は藤枝明誠のエースとして活躍した世代最強スコアラーで、高校卒業後はアメリカで5年間プレーした。今シーズン、大阪エヴェッサでプロキャリアをスタートさせた彼は、開幕戦からスタメンに抜擢され、いきなり2桁得点を挙げるなどインパクトを残したが、その後は得点が伸びていない。本人は「持ち味の得点力が上手く発揮できていない」とこれまでの10試合を振り返る。それでも、シーズンはまだ始まったばかり。ショートブレイクで心身ともに立て直し、再出発を切る。

「アメリカに行って良かったか悪かったかを決めるのは今の自分次第」

──まずは開幕から10試合を終えて、チームとしての振り返りをお願いします。

チームとしてやりたいことは、まず走ってファストブレイクで点を取ること。あとはビッグマンを上手く使うことです。その面ではジョシュ(ハレルソン)選手が調子を取り戻してきたことと、速いバスケットを展開してバイウィーク前のシーホース三河戦では98点を取れたので、チームとしても少しずつつかめてきたかなという感じです。

──英語を話す選手が多いチームなので、雰囲気は日本っぽくないですか?

日本感もありますけど、チームにいる時は英語を聞くことの方が多いですね。竹野(明倫)アシスタントコーチもルーベン(ボイキン)アシスタントコーチも英語なので。逆に日本語の選手の方が大変だと思います。僕やエリエット(ドンリー)選手はどっちもしゃべれますが、(伊藤)達哉さんや合田(怜)選手はポイントガードだから指示も出さないといけないので。僕には日本語の指示が伝わりますが、ジョシュやギャレット(スタツ)には伝わらないので、僕やアイラ(ブラウン)さんをワンクッション挟んで伝えることはありますね。ただ、最近はディージェイ(ニュービル)が合流してポイントガードも英語となると、僕ももう英語でいいかなという気になっちゃいます(笑)。

──では、個人的な手応えはどうですか? 10試合すべてに出場して6試合で先発、平均プレータイムは18.2分とまずまずのプロデビューのように感じます。

上々とは言い難い出来だと思います。僕は試合の流れに関係なく全部に手を出しちゃうタイプですが、今は限られた仕事を与えられています。その部分で僕としてはまだチームに上手く噛み合えていなくて、持ち味の得点力が上手く発揮できていないと感じています。ただ、それは単純にチームのシステムの中で僕のシュートセレクションが良くなくて、タフなシュートを打ってしまっているのが原因です。そこが10試合を終えてもまだ上手くハマっていないですね。

「打っていいのかな?」と思いながらシュートを打つことが、1試合で必ず何本かはある状況です。今は自信を持って打ち抜く精神面と、逆に打つべきところに自分がいるという技術面の両方が足りていません。めちゃめちゃネガティブなわけではなくて、何か一つきっかけがあれば変わると思います。そのきっかけを早くつかみたいですね。それに、アメリカにいた時は言葉や文化の壁がありましたが、日本は悩んでも友達に会ってリラックスできるので、アメリカで感じたほどの苦しさはありません。

──アメリカでの経験が糧になっていますね。

「糧になっているね」と言われないとダメだと思います。八村(塁)選手や渡邊雄太選手みたいに成功していれば「アメリカに行かない方が良かった」とは誰も言わないですよね。でも、そうじゃないと「日本に残っていた方が良かったんじゃないか」と言われてしまうんですよ。ただ、アメリカに行って良かったか悪かったかを決めるのは、今の自分がどうあるかだと思っています。自分が日本でしっかりと結果を残せば「アメリカに行って良かったね」と言われると思うので、そういう気持ちで日々取り組んでいます。

角野亮伍

「信頼を得ていたとしても、僕は結果がすべて」

──今までは課題が多かったですが、この10試合で得た手応えもあるはずです。

基本的に「全然ダメだな」と思うところはあまりないです。日本人選手としてはサイズがないわけでもないですし、スピードやジャンプ力も今まで対戦した中で敵わないと思った選手はいません。ただ、経験と自信が足りないんですよね。今は試行覚悟している感じで、これといった良いプレーもまだないです。自信があると言ったところで結果を出していないので「ん?」という感じなので、まずは結果を出したいです。

──ただ、6試合で先発を任されていて、そこはコーチ陣からの信頼があるからでは?

バスケを始めた小さい時から、「どうなろうが結果がすべて」と親からもずっと言われてきました。スタメンで30分ぐらい出たとしても、平均で5点ぐらいしか取れていないので、それしかチームに貢献できていないということです。信頼を得ていたとしても、僕は結果がすべてなので何とも言えないです。

──確かに、今は10試合を経ての平均得点は4.8に留まっています。本来であれは何点ぐらい取るべきだと思いますか?

2桁に乗せるのは絶対条件だと思います。今まで対戦した中だと金丸晃輔選手は20点以上を何回も記録しています。もちろん自分よりも経験がある選手ですが、外国籍選手が増えている中でも日本人選手だってそれぐらいの得点は取れるので、そういう選手たちと肩を並べて追い越さないといけないと思っています。

──今まで得点面の話が多かったですが、それ以外でチームから求められていることは何ですか?

今はディフェンスです。ただ、僕は今後もディフェンスで手応えを感じることはないと思います。ディフェンスって一人じゃどうにもならない部分があるじゃないですか。オフェンスもシステムはありますけど、結局シュートを打つのは自分なので。もちろん、チームで上手くローテーションして守り抜いたら良い雰囲気だなという感覚はあります。でも、僕はもともとディフェンスが苦手だったので、言われたことを一心にやるのみですね。

──ディフェンスは苦手だったんですね。

今でも苦手ですよ(笑)。それでもやらないといけないですし、そこまでネガティブなわけではないです。ただ、相手を止めた時の気持ち良さよりも、僕はシュートを決めた時の気持ち良さの方が大きくて。その気持ち良さをこれまでの10試合で感じたことはありますけど、まだ回数が少ないです。

シュートが入らなくて悩んでいると、どのコーチも「バスケットはシュートだけじゃない」と言うんですよ。でも、やっぱりシュートに関しては自分の持ち味としてやってきたので、そこはどうしても譲れない部分です。得点でしっかりと結果を出しつつ、今言われているディフェンスも上手くできたら、やっと満足できたと言えると思います。

角野亮伍

「自信がつけば得点も取れるようになる」

──大阪はここまで、川崎ブレイブサンダースやアルバルク東京といった強豪チームには大敗を喫しています。それぞれ2戦を経て、チームとしての違いは感じましたか?

チームとしての対応力が全然違いました。川崎もアルバルクからも、僕たちがコールするプレーを全部読まれていました。ウチが「次はこれ」ってコールすると、相手も同じコールをして「次はこれが来るよ」って。彼らのオフェンスに対しても、こっちがハードにプレッシャーをかけたら1回目は効いても次は上手く対応されてしまいました。そこはチームとしての共通認識を持っていたからだと思います。本当に手強かったですよ。ウチのバスケットがハマらないというか、普通なら一気に10点ぐらい取れる時間帯があるのに、それができないんです。一つ上手く行って次も上手くできると思っても、すぐに対応されてしまいました。

もちろん、向こうには日本代表選手もいて、ずっと高いレベルでバスケットをしてきた選手がたくさんいます。それでも、個人のスピードやパワー、サイズ面で見たらウチも互角かそれ以上だと僕は思います。それにもかかわらずあれだけの点差をつけられるのは、考える力や共通認識の差だと思いました。

──シーズンはまだ10試合を終えただけで、これからの方が長いです。角野選手個人として、これからの目標を教えてください。

三河戦あたりからシュート感覚もちょっとずつ戻ってきて、練習では良いシュートを打てて得点も取れるようになってきました。それを試合でもしっかりと発揮して継続していく。得点が取れるようになって僕が相手チームの脅威になれば、チームメートを生かすこともできます。それが続けば自信になって、自信がつけば得点も取れるようになる。こうやってどんどん良い方向にいくと思います。やっぱり何を言われても、得点が取れていない自分には満足できません。しっかり得点を取れるようになりたいし、そこを見てほしいですね。バスケを続けて行く以上こういう時期はあると思うので、乗り越えないといけないなと思っています。

──では、最後に次節の秋田ノーザンハピネッツ戦への意気込みをお願いします。

ディフェンスをすごくハードにして、めちゃくちゃ走ってガッツがあるバスケットをするチームだと先輩から聞いています。あとはファンがすごくピンクで勢いがあるイメージなので、アウェーですがそれに呑まれないようにしっかりと存在感を出して連勝できるように頑張ります。

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