京都ハンナリーズ

前半は個のプレーに偏り自滅するも後半で司令塔の寺嶋が立て直す

京都ハンナリーズvs新潟アルビレックスBBの第1戦は、92-86で京都が勝利した。

京都は寺嶋良とレイヴォンテ・ライスの2ガードで立ち上がりから速いバスケットを展開。第1クォーターだけでファストブレイクから10得点を挙げて先行する。

しかし、第2クォーターになると個のプレーが増え始めて得点が停滞し、新潟に逆転を許した。大黒柱のデイヴィッド・サイモンもデザインされたパスを受けるのではなく、行き詰った後にパスを渡され、自分のプレーをすることができずこのクォーターは5得点1リバウンドに留まった。

そして京都はオフェンスの悪い流れをディフェンスにも引きずってしまう。ロスコ・アレンを軸とした新潟のオフェンスを抑えることができない。新潟は個のプレーに頼るのではなく、チームオフェンスの中で得点を挙げていくことで、柏倉や林、納見悠仁も決めるべきところでシュートを沈めて得点を重ねた。

38-46と京都がビハインドを背負って迎えた後半、寺嶋が積極的なドライブから得点を奪うと、次のポゼッションでも隙を見つけては攻めることで新潟からファウルを誘う。そして前半にはなかったペイントアタックをしっかりと行いディフェンスを引き寄せて、サイモンのスペースを作っていく。前半は自分のリズムでシュートを打てなかったサイモンだが、チームオフェンスが機能し始めたことで徐々にリズムを取り戻し、第3クォーターだけで14得点を記録した。

65-61と京都がリードして迎えた最終クォーター。京都はサイモンとライスの強力なツーメンゲームで得点を重ね、新潟は五十嵐が3ポイントシュートを決め一進一退の戦いになるが、細川一輝が連続3ポイントシュートで、また石谷聡もディフェンスのギャップを突く連続得点を挙げて新潟を突き放した。

京都はライスが31得点8リバウンド4アシスト、サイモンが30得点7リバウンド7アシスト、寺嶋が10得点4アシストを記録。また、永吉佑也は4得点に留まったが、インサイドの外国籍選手がサイモンしかいない中で、ディフェンスで奮闘して勝利に貢献した。

京都は第2クォーターでそれぞれが個のプレーに走り自滅したが、後半は寺嶋を筆頭にチームプレーを遂行し、また終盤の勝負どころで細川、石谷とサイモン以外の選手が重要な得点を挙げる、チーム一丸での勝利だった。京都はホーム6試合目にしてようやく初勝利。戦績を2勝6敗としている。