ダブルエースをレブロンと比較
レイカーズレジェンドのマジック・ジョンソンは、2018-19シーズン終了前に古巣の球団社長という職を自ら退き、リーグに衝撃を与えた。
辞任後にロブ・ペリンカGMとの軋轢があったことを告白したとはいえ、当時は「無責任」と批判された。ただ、レブロン・ジェームズをレイカーズに招聘するという大仕事をやってのけたのはマジックだ。彼が球団社長でなかったら、2018年にフリーエージェントだったレブロンは他チームに移籍していたかもしれない。
フロントとしての幕引きは下手だったとしても、マジックはレイカーズの10年ぶりの優勝を喜んでいる。その一方でライバルのクリッパーズについて「あのチームにはリーダーがいない」と『ESPN』の番組に出演した際にコメントした。そして昨年のオフに加入したカワイ・レナードとポール・ジョージというリーグを代表するトップ選手と、レブロンとを次のように比較している。
「カワイは攻守両面に優れたスーパースターだ。私が思うにポール・ジョージはスター選手で、スーパースターになれるかもしれないという存在。ただ、チームを引っ張るにはリーダーが必要だ」
「その点、レブロンはどちらもこなせる。彼は世界のベストプレーヤーでありながら、ベストリーダーでもある。彼のような存在がクリッパーズにはいない。シーズンを通してレイカーズに勝ちたいと言っていて、そのチャンスはあってもそこまでたどり着けなかった」
マジックにはレナードを批判するつもりはないのかもしれないが、昨シーズンにラプターズを初優勝に導いた彼をリーダーとして認めていないのは明らかだ。メディアからの批判には目を瞑ることができても、NBAで確固たる地位を築いたマジックの発言となれば見すごせないだろう。
レナードとジョージは、カンファレンスセミファイナルで敗れた責任を背負い、自身に対する批判をモチベーションに変えて来シーズンに臨むはずだ。