トニー・パーカー

写真=Getty Images

恩師ポポビッチはチームに17年尽くした愛弟子に感謝

ついに、トニー・パーカーがスパーズを離れるときがやってきた。フリーエージェントのパーカーは、東カンファレンスのホーネッツとの2年契約に合意。年俸は2年総額1000万ドル(約11億円)で、NBA18年目を新天地で迎えることになる。

パーカーの退団が決定後、スパーズで17年間パーカーを指導してきたグレッグ・ポポビッチは、愛弟子への想いを以下の声明に綴った。

「トニー・パーカーが、この20年間スパーズにとってどれほど重要な選手だったかを言葉にするのは難しい。19歳でデビューした2001年から、TP(パーカーの愛称)は試合を重ねるごとに、日を重ねるごとに、シーズンを重ねるごとに、情熱、献身性、勝利への意欲で我々を感動させ、影響を与えてきた。17年もの間、素晴らしい思い出をくれたトニーに感謝している」

「4回の優勝、6回のオールスター選出、4回のオールNBAチーム選出が彼の能力を際立たせている。私にとって最大の喜びは、TPが成長する姿を目の前で見続けてきたことだった。トニーが我々のプログラムからいなくなることを寂しく思う。ただ、スパーズ全関係者が、トニーがシャーロットで素晴らしいキャリアを継続させることとともに、彼とご家族の今後の成功を心から願っている」

パーカーは、昨年11月に大腿四頭筋の負傷から復帰した後は、主にデジャンテ・マレーの控えとしてセカンドユニットを支えた。スパーズでのラストイヤーには55試合に出場し、平均7.7得点、3.5アシストを記録。本人が納得した上でのベンチ起用だったものの、まだやれるという思いもあったのだろう。ホーネッツでもケンバ・ウォーカーのバックアップを務めるだろうが、さらに重要な役割を担うようになるはずだ。

ティム・ダンカンが引退してから2年、36歳になったパーカーは、スパーズ一筋でNBAキャリアを終えるのではなく、新たなチャレンジを選択した。ともにスパーズ黄金期を支えたマヌ・ジノビリの去就は未定だが、一つの時代が終わりを告げようとしている。