3月に明治大を卒業した須藤昂矢は、地元クラブである横浜ビー・コルセアーズでプロキャリアをスタートさせる。昨シーズンは西宮ストークスで特別指定としてプレーしたが、新型コロナウイルスの影響でシーズン中止となり2試合の出場に留まった。同年代にはすでにBリーグでの経験が豊富な選手も多いが、「人と比べても仕方がない」と焦りはない。そんな須藤にプロ1年目の意気込みや注目ポイントを語ってもらった。
「家族や友達とも横浜の試合を見に行っていた」
──バスケット・カウントでは初めての取材になります。まずは自己紹介からお願いしたいのですが、少々緊張気味ですか?
緊張しています(笑)。須藤昂矢です。神奈川県出身で3月に明治大を卒業しました。昨シーズンは西宮ストークスに特別指定で加入して、今シーズンから横浜でプレーします。ポジションはシューティングガードで、フィジカルの強さが持ち味なので、そこを生かしたドライブやファウルを誘うプレー、アウトサイドシュートが得意です。
──これからプロバスケット選手としての人生が始まりますが、横浜に入団した経緯を教えてください。
まず、僕は横浜市出身なので、地元のクラブであるという部分は大きかったです。小さい時から家族や友達とも横浜の試合を見に行っていて、あこがれのチームでもありましたし、そんなチームから声をかけていただけたことは素直にうれしかったです。
まだ開幕していないですが「プロってすごい」と感じたことが、横浜から僕の入団リリースが出た時に、地元なので今までかかわってきた方や友達からすごく連絡をもらいました。それがうれしかったですし、頑張ろうというモチベーションにもなりましたね。
ワークアウトに参加し始めたのは6月中旬からで、まだチーム練習は始まっていませんでした。最初は本当に緊張したし、僕は人見知りなのでなかなか慣れない部分もありましたが、最近は打ち解けてきて楽しく練習しています。同い年の選手はいませんが、年齢が近い先輩が多いので話しやすいですね。
──桐光学園から明治大に進みましたが、プロになりたいと意識し始めたのはいつ頃からですか?
小1でバスケを始めてバスケしかやってこなかったので、ぼんやりと「プロになりたい」という気持ちがずっとありました。ただ、そこまではっきりとは考えていなくて、本格的に意識し始めたのは大学3年生の時ですね。
──昨シーズンはシーズンが中断したこともあり、西宮で2試合の出場でしたが、この経験から何を感じましたか?
僕自身、外国籍選手と同じチームでプレーしたのは初めての経験でした。連係プレーや一つのパスにしても日本人と外国籍選手とでは投げる場所も全然違うので、そこでのコミュニケーションが少し難しかったですね。あとは、2試合の出場でしたがどちらも無観客試合だったので、お客さんが入った状態でのBリーグの雰囲気はまだ味わえていなくて。ただ、大学と比べてレベルの違いはすごく感じました。身体の強さやシュート精度とか、一つひとつの基本から全く違いました。
──確かに外国籍選手とのコミュニケーションは大変そうですね。それでも、これから外国籍選手と一緒にプレーしていきます。
そうですね。チームにはまだ外国籍選手が合流していないですけど、エド(エドワード・モリス)とアキ(チェンバース)はいます。エドはすごく陽気に話しかけてくれるので、コミュニケーションは結構取れていると思います。
「求められていることを理解して、応えられる選手に」
──チームからはどういったことを求められていますか?
アウトサイドシュートはもちろんですが、「身体の強さも持ち味だよ」とコーチ陣には言われています。なので、そこを生かしてディフェンスもそうだし、オフェンスでもマルチに活躍できたらなと思います。
実際にフィジカル面では、練習でも当たり負けしているとはあまり感じないですね。でも実は大学時代も筋トレはほとんどやっていなかったんですよ。もともと身体が強いみたいで、大きいケガもほとんどなかったですね。バスケでは骨折とかもしたことがないので。そこの身体の強さはプロ選手として長くやっていくためのポイントでもあるので、ケガをしないようにこれからも頑張りたいです。
──今はまさにチーム内競争の最中だと思います。手応えはいかがですか?
経験値だったり、フィニッシュ力、バスケットIQなど先輩たちに敵わない部分がまだまだあるし、自分的にも調子が完全に上がっているとは言い切れない状態です。チームでの経験もまだないので、そういう部分を今シーズンを通して経験を積んで、先輩たちからプレータイムを奪えるようなプレーヤーに成長していきたいです。
あとはフォーメーションを覚えるのがあまり得意ではないので、そういったチームルールをしっかりと遂行する面では今必死でやっています。それ以外の部分では良い意味である程度余裕を持ってプレーできているので、そこは自信を持って行きたいです。
──では、プロ1年目の個人的な目標を教えてください。
とにかくチームの勝利に貢献したいです。1年目なのでプレータイムをどれだけもらえるかも分からないですけど、与えられた時間でしっかりゲームを繋いだり、求められていることを理解して、それに応えられる選手になりたいです。それが結果として自分のプレータイムやスタッツに繋がったら良いなと思います。
──その先に、新人王は意識していますか?
うーん……。そんなに現実的には考えていないですけど、それも結果的に繋がって行けば良いなと思っています。同期もたくさんいて、僕よりもBリーグでの経験がすでに豊富な選手もいますが、人と比べても仕方がないと思っているので、自分のやるべきことに集中して行きたいです。その上で最終的に同年代の選手と切磋琢磨して行けたら良いですよね。
──須藤選手の話を聞いているとマイペースな印象を受けました。それでも試合ではガツガツとプレーしていますよね?
確かにマイペースかもしれないです(笑)。でも、試合ではどんどんチャレンジしてアタックして行くことを意識しています。それでもアタックするだけでなく、しっかりと落ち着く部分も大事だと思っていて。この間の茨城ロボッツとのプレシーズンゲームでは少し焦ってしまった部分もあったので、落ち着くところと激しく行く部分を考えながらやって行きたいです。
「これから強いチームにして行きたい気持ちはあります」
──間もなく開幕を迎えますが、対戦するのが楽しみなチームや選手はいますか?
名古屋Dの齋藤拓実さんが高校と大学の先輩で一緒にプレーしてきた仲なので、試合するのが楽しみですし早く会いたいです。
──昨シーズンの齋藤先輩の活躍ぶりを見てどうでしたか?
本当にすごいですよね。でも、僕は齋藤選手がすごいことは知っていたので、逆にいつ活躍するんだろうと思っていました(笑)。それで昨シーズンは「やっぱり活躍してくれた」、「流石だな」と思って見ていましたし、後輩としてもうれしかったですね。
──他にもBリーグで目標とする選手はいますか?
比江島(慎)選手はやっぱりすごいなと思って見ていました。ただ、これからはマッチアップする機会もあると思うので、チャレンジして行きたいです。そこで何か吸収できるものがあると思うし、比江島選手に限らず、今までは観客として見ていた選手とマッチアップしても、そこは気持ちで引かずに強気でどんどんチャレンジして行きます。
──ルーキーではありますが、地元でもある横浜をこれからどんなチームにして行きたい、といった考えはありますか?
今は毎シーズンで降格圏内にいるので、そうではなくて上位争いをするチームにしたいですし、これから強いチームにして行きたい気持ちはあります。
そのために個人的には経験を積んで、技術的にもいろいろなことを吸収して成長していきたいです。でも、それだけではなくて声掛けの部分とかで、ルーキーですがチームに影響を与えられるようなことを進んでできる選手にならなければと思っています。今シーズンが終わる頃にはしっかりプレータイムも得ていて、スタッツも残してチームの中心的存在になれていたらうれしいです。
──では、最後に新シーズンの須藤選手の注目ポイントとファンへのメッセージをお願いします。
身体の強さを生かしたドライブや力強いプレー、アウトサイドシュート、そしてディフェンスでもマルチに活躍する姿を見せたいので、そこに注目していただきたいです。ルーキーですが、泥臭いプレーでチームの勝利に貢献できるように頑張るので応援よろしくお願いします。たくさんの勝利を皆さんにお届けできるように頑張ります。
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