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3ポイントシュート対策がハマり、執着心でも上回る

連勝はいつかは止まるもの。永遠に続くかと思われたロケッツの連勝を17で止めたのはラプターズだった。指揮官ドウェイン・ケイシーは言う。「選手たちに脱帽だよ。勝つためにやらなければいけないこと、私の要求を100%こなしてくれた」

第1クォーター、カイル・ラウリーの3本を含む4本の3ポイントシュートを決めたラプターズが32得点を奪って先行する。ロケッツは16得点と低調な出足。点数が少ないことより、フィールドゴールすべてゴール下で決めたもので、得意の3ポイントシュートをほとんど打たせないラプターズの対応が光る立ち上がりだった。

ジェームズ・ハーデンは試合をこう振り返る。「冷静に試合に臨んだつもりが、落ち着きすぎてしまった。逆転できると信じていたが、20点差は簡単にはひっくり返せない」

58-43とラプターズのリードで迎えた後半、そのハーデンとクリス・ポールがギアを上げる。お上品に相手の守備陣形を崩すのではなく、強引にシュートを狙い始めることで、無理矢理にでも反撃の流れを作り上げた。

最終クォーター残り2分10秒、フレッド・バンブリートにフェイスガードで付かれているにもかかわらずハーデンがステップバックからの3ポイントシュートを沈めて102-102の同点に。それでも「簡単にはひっくり返せない」のはここから。続くラプターズのポゼッションで、デマー・デローザンがハーデンのディフェンスをかわすプルアップジャンパーを沈めて突き放した。

ここからはディフェンス合戦。クリス・ポールの速攻をCJ・マイルズが身体を張って止め、再構築して再びポールがコーナースリーを放つチャンスを得ると、マイルズとヨナス・バランチュナスが2人がかりで突進するチェックでプレッシャーを与えて、この3ポイントシュートを落とさせる。このルーズボール争いで得たフリースローをラウリーが2本確実に決めて106-102。

ロケッツはエリック・ゴードンが残り10秒からの攻めでロング3ポイントシュートをねじ込んで1点差に迫り、ファウルゲームに持ち込むも、及ばず。ハーデンが同点を狙った超ロング3ポイントシュートが外れて試合終了。108-105でラプターズが勝利した。

第3クォーターまでは3ポイントシュートを打たせない戦術的な対策が効いた。ロケッツにとって3ポイントシュートの試投数27は今シーズン最少の数字。「これこそが僕らのゲームプランだった。彼らの強みを消してやろうとしたんだ」と、ラウリーは自身が挙げた30得点よりもこちらのスタッツを誇った。

そして最後の勝負どころではディフェンスとルーズボールでの球際の強さ、勝利への執着心でラプターズが上回った。クリス・ポールは言う。「インテンシティの部分で彼らと対等ではなかった。彼らほどアグレッシブなディフェンスができなかったことは認めなければ」