マーキーズ・クリス

「僕を信頼してくれる球団には感謝している」

ウォリアーズは今年のドラフトで上位5位以内の指名権を元メンフィス大のセンター、ジェームズ・ワイズマンを指名すると予想されている。理由は単純で、ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーン、アンドリュー・ウィギンズのいるチームにはセンターしか空いているポジションがないからだ。しかし『San Francisco Chronicle』は、
チームにはマーキーズ・クリスがいるため、わざわざ上位指名権を使ってまでセンターを補強するかは分からないと報じている。

同誌によれば、ウォリアーズはクリスをフランチャイズの中心を担う選手として考えている。クリスはゴールに向かうランニング、パス、ペイント内のディフェンスの能力が高く、チームに理想的な戦力だ。複数の関係者によれば、来シーズンはセンターのスターターとして活躍してくれると期待しているという。

「僕を信頼してくれる球団には感謝している。ドラフトでワイズマンを指名したとしても、球団は優勝するためにベストの決断をしたのだと思う。僕はチームプレーヤーとして勝利に貢献したい。勝利のために必要な役割を果たすだけだ」

クリスは2016年ドラフトで全体8位指名でNBA入りしたがこれまで所属したチームでは必要なサポートを受けられなかった。最初に入団したサンズではプロとしての未熟さが目立ち期待されたような活躍ができなかった。その後ロケッツとキャバリアーズへトレードされたが契約先が見つからず、ウォリアーズのトレーニングキャンプに参加した。

過去に所属した球団と違いウォリアーズはクリスの長所を生かそうとした。最初の3シーズンは3ポイントシュートも打てる、いわゆる『ストレッチ4』の役割を任されたが、ウォリアーズのヘッドコーチ、スティーブ・カーはクリスには従来のセンターが向いているとすぐに見抜いた。自分のプレースタイルに合っている役割を与えられたクリスは才能を一気に開花し、中断前の15試合では平均13.7得点、フィールドゴール成功率59%、8.7リバウンド、2.5アシスト、1.6ブロックを記録していた。球団はこの成績を例外だとは考えていないようだ。

中断期間中クリスは数日おきに地元のサクラメントへ戻りパーソナルトレーナーとトレーニングを行っている。このルーティーンが確立されているためドラフトの噂は耳に入ってこないようだ。

「多くの人がドラフト関連の情報を見たり聞いたりしていると思うけど、僕は全く気にしていないし、何も分からない。ネットで調べるようなことでもないしね」